糖転移ヘスペリジン
糖転移ヘスペリジン
糖転移ヘスペリジンは、ミカンなどの柑橘類に多く含まれるヘスペリジン(ビタミンP)に、ブドウ糖を結合させた物質です。
糖転移ヘスペリジンは、ほとんど水に溶けないヘスペリジンの有益な機能を保持しつつ、水への溶解性を格段に高めた製品で、食品添加物としてご利用いただけます。
構造および製造方法
糖転移ヘスペリジンは、ヘスペリジンにブドウ糖を結合させた物質で、小腸内の酵素によりヘスペリジンとブドウ糖に加水分解されることが確認されています。
糖転移ヘスペリジンは、温州みかんが成熟する前のいわゆる「青みかん」からヘスペリジンを抽出し、酵素処理したものです。
ヘスペリジン(ビタミンP)はポリフェノール(※1)の一種で、柑橘類に多く含まれ、従来から健康維持のための重要な物質として知られています。
糖転移ヘスペリジンは、ほとんど水に溶けないヘスペリジンの有益な機能を保持しつつ、水への溶解性を格段に高めた製品で、食品添加物として許可済みです。
― 糖転移ヘスペリジン ―
※1 ポリフェノール | ベンゼン環に水酸基(-OH)が複数個結合した構造を持つ物質の総称です。 |
特長
1.高い水溶性と吸収性
ヘスペリジンは、有益な機能を持つものの100mlの水に0.002gと水にほとんど溶けない欠点がありました。
ヘスペリジンに酵素によりブドウ糖を結合させた糖転移ヘスペリジンは、100mlの水に約20gと水への溶解性を10,000倍以上向上させることができます。これにより、従来のヘスペリジンでは難しかった用途にも利用可能になりました。
また、従来のヘスペリジンは難溶性のため消化管内で不溶化してしまい吸収されずに排出される可能性が高かったのですが、糖転移ヘスペリジンは可溶化していることにより、小腸などでの吸収性がヘスペリジンに比べ、約3倍向上することがグリコ栄養食品の研究で確認されています。
― ヒトにおけるαGヘスペリジンの吸収性 ―
2.おいしさを増強する効果
糖転移ヘスペリジンは柑橘類の苦味成分であるナリンジン、茶の渋味成分であるカテキン、野菜の青臭みであるヘキサノールなどの呈味を低減することにより、味質を改善する効果があります。
この他にも、魚介類や生薬、ビール酵母エキス粉末、ニラ、ニンニクなどの香辛料野菜、納豆などの独特の風味を持つ食品など、多くの食品の味質を改善する効果があります。
3.みかん加工品の白濁防止効果
みかん缶詰や柑橘系のジュースでは"さのう"に含まれるヘスペリジンが溶出し、水への溶解度が極めて低いことから白い結晶となり沈殿が生じます。
これは商品の価値を著しく落とすことにもつながります。
糖転移ヘスペリジンをみかん缶詰や柑橘系ジュースに添加することによって、ヘスペリジンの結晶化を防止して沈殿の析出を抑制することができます。
- 平成14年7月 みかん缶詰又はみかん瓶詰の白濁防止剤として日本農林規格(JAS)許可済み
- ヘスペリジン沈殿抑制技術で 平成12年度 日本缶詰協会技術賞受賞
4.水溶性ビタミンPとして健康食品に最適
- ビタミンPは有益な物質
ヘスペリジン(ビタミンP)はポリフェノールの一種で、従来から健康維持のための重要な物質として知られています。 - 高い吸収性
糖転移ヘスペリジンはビタミンPに糖を結合させ、水への溶解性を格段に高めた物質で、体内へ吸収しやすくしています。 - 健康志向の高まりで注目を集めるビタミンP
近年、健康志向の高まりにより、健康食品やサプリメントに人気が集まり、その中でマスコミなどを通じ、ビタミンPも話題となってきています。これまであまり知られていなかった有益なビタミンPに人々の関心が今後いっそう高まると期待されています。
健康食品、健康飲料の新しい素材としてぜひご検討ください。
製品規格
製品規格
αGヘスペリジンH | αGヘスペリジンPA-T | |
---|---|---|
性状 | 淡黄褐色の粉末 | 淡黄褐色の粉末 |
溶状 | 澄明 | 澄明 |
ヘスペレチン配糖体量 | 27%以上 | 85%以上 |
水分 | 6%以下 | 6%以下 |
pH | 5.0~7.0 | 5.0~7.0 |
一般生菌数 | 300個/g以下 | 300個/g以下 |
大腸菌群 | 陰性 | 陰性 |
荷姿
10kg入りダンボールケース
内容:1kg(アルミ袋)×10袋=10kg
表示例
- 酵素処理ヘスペリジン
- 糖転移ビタミンP
- 糖転移ヘスペリジン
- ヘスペリジン
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