井口 雄翔さんの2025年度活動レポート

井口 雄翔さん

Glicoは、プロのレーシングドライバーを目指してTAKUMA KIDS KART CHALLENGE(タクマキッズカートチャレンジ)に参加する子どもたちのために、もっと支援できることがないかと考えました。プロのレーシングドライバーになるには、相当な厳しい道のりと狭き門をくぐり抜けなければなりません。Glicoは、佐藤琢磨選手と検討を重ね、子どもたちへ挑戦の機会を提供し、中長期で成長を後押しするプログラムを2020年より始動。子どもたちの夢への第一歩をサポートしています。

下記活動レポートでは、​2025年の活動を経て、「No Attack No Chance」を通じて夢をもって頑張ることの大切さを感じたエピソードを各選手によせていただきました。

【井口 雄翔さんの2025年度活動レポート】

・・・・・以下、レポート内容・・・・・

1.スカラシップ生としての1年間で、「No Attack No Chance」を通じて夢をもって頑張ることの大切さを感じたエピソード

2025年から新たな挑戦として、参戦するクラスをROTAXのJUNIOR MAXクラス(ジュニア年代の本格レーシングクラス)に変更しました。以前のクラスよりも速度域が高くなり、タイヤのグリップ力も上がりました。従って、より外力を利用してアクセル・ブレーキの操作に集中して、カートの向きを変える事が重要になりました。

私は、佐藤琢磨さんに教えてもらった「夢を実現する一つの方法として、いきなり高い目標を設定するのではなく、まず努力をすれば達成できる階段(目標)を設定して、その階段を昇れたら(目標をクリア出来たら)次の階段(目標)を作り、そのプロセスを繰り返すことが大事である」という考えを大切にしています。

JUNIOR MAXの練習も、階段(目標)を作って挑戦し、一段一段昇りました。その結果タイムも上がり、チーム内の、JUNIOR MAX参戦選手の中ではトップになりました。その次に、レースでトップグループを形成している選手のタイムに少しでも近づける事を階段(目標)とし、練習に励みました。

カートに乗る井口 雄翔さん

ところが、6月に入りタイムが上がらなくなり、トップグループに近づくどころか、チームメイトにもタイムで抜かれるようになりました。レースでも入賞出来ず、チームメイトにも勝てない状況でした。この事は、私にとってショックな出来事でした。

そこで、私は、今まで昇ってきた階段を、思い切って降りてみる事にしました。

具体的には、達成してきた目標を今でも達成できるのか、走って検証しなおすことにしました。

その結果、コース内の2つのコーナーで、当初設定し達成した目標タイムよりコーナー全体を抜けていくタイムが、落ちている事が分かりました。原因は、より速く走ろうとしたことによる技術的なミスでした。原因が分かり、集中するポイントも変わり練習したことで、ベストタイムも更新し、11月のレースではトップ集団にも付いて行くことができ、入賞を狙える位置で戦える様になりました。

カートを整備する井口 雄翔さん

今回、階段を下りる事を考えついた時に、自分が後退していくような気持ちがして、実際に行動に移すか迷いました。

しかし、「No Attack No Chance」を思い出し、階段を下りる事も自分にとっては、Attackだと考え、実践した結果、もう一度階段を上ることが出来ました。

夢をかなえるためには、前に突き進むことだけではなく、時には立ち止まり、振り返り検証する事も大事で、次の階段(目標)の高さも高く設定できるという事が分かりました。

2.TKKCファイナル大会やアカデミーに参加してみて

ファイナル大会では、車両調整に力を入れました。メカニックの方々は、個体差が出ない事を目指し調整していたので、自分の役目として乗った車両の感想を具体的に伝えるようにしました。

ファイナル大会後、参加した選手から、カートの個体差を余り感じなかったと言われたので、メカニックの方たちの努力を誇らしく感じました。

アカデミーでは、フルブレーキングをする練習のスタート地点にいたので、選手からブレーキングの質問を受ける事が多かったです。そこで私は自身の経験を踏まえ、「ブレーキングの時にステアリングと、首を動かさない事を大事にしているよ」と伝えました。戻ってきた選手達からは、「実践してみたら上手くいき参考になりました」とのコメントをもらいました。人に伝える事で、自分の技術の再確認にも繋がるのだという事をアカデミー参加選手から、教えて貰ったように感じました。

カートと並んで立つ井口 雄翔さん

3.今後の抱負

自分の夢をかなえるため、今はレーシングカートのレースで経験を積み、上位進出を狙うための階段を上っています。その積み重ねがきっと夢をかなえるためのチャンスを掴む方法だという事は分かっているのですが、もっと大きな意味で夢を叶える道筋が、明確になっていないので、自分なりに明確に出来るようにしたいです。

2025年はローカルレースではありますが、KSA APGシリーズのMAXクラスシリーズチャンピオンになりました。引き続き頑張ります。

KSA APGシリーズのMAXクラスシリーズチャンピオンとなり表彰台に立つ井口 雄翔さん

【過去のレポート】
・2024年第3回
・2024年第2回
・2024年第1回