小野原 悠さんの2024年度第1回レポート

カートに乗る小野原 悠さん

Glicoは、プロのレーシングドライバーを目指してTAKUMA KIDS KART CHALLENGE(タクマ キッズカートチャレンジ)に参加する子どもたちのために、もっと支援できることがないかと考えました。プロのレーシングドライバーになるには、相当な厳しい道のりと狭き門をくぐり抜けなければなりません。Glicoは、佐藤 琢磨選手と検討を重ね、子どもたちの夢への第一歩をサポートするプログラムを2020年より始動しました。
2024年度は小野原 悠さん、濱邉 誠己さん、黄 海仁(ファン ヘイン)さんに加え、2023年TAKUMA KIDS KART CHALLENGE アカデミーで優勝した井口 雄翔さんの活動をサポートしています。
4選手それぞれが将来の夢に向かって挑戦する様子を、各選手からレポートをいただきましたのでご紹介いたします。

【小野原 悠さんの2024年度第1回レポート】
・・・・・以下、レポート内容・・・・・

1. 現在の夢や、2024年度、引き続きスカラシップ生になった想いなどについて

ハンドルを握り、アクセル・ブレーキを操作する楽しみを覚えたのが2019年。小学校4年生でした。その年、レンタルカートでタクマキッズカートチャレンジに出場し、残念ながらスピンをしてファイナル25位でした。アカデミーで1位になる為に、その夢を叶えるために全力で練習し、2021年アカデミーで1位を取りました。そして翌年の2022年からスカラシップ生に選ばれ、ホンダレーシングスクール カートクラスに入校でき、本格的なレーシングカートを初めて運転して、鈴鹿選手権に出場しました。ただ、レンタルカートのようにパッとサーキットに来て走って成績を出せるほど甘くなく、たくさん走り込み、練習をし、いろいろなギアやキャブレターをセッティングで見つけて、自分にあったマシンに仕上げる。これが出来て初めて上位を走れるということが分かり、2023年は鈴鹿・瑞浪でたくさん走り、それなりに走ることができました。表彰台や優勝はまだですが、出場台数が多く予選落ちもあり、参戦する年齢も幅広くレベルが高いROTAXシリーズで今年も戦っていこうと思います。周りは低年齢からレーシングカートを始めた人たちと、本格的にレーシングカートを始めて3年目の自分がどこまで戦えるのか、力いっぱい頑張ろうと思います。レースの実況でも、赤いレーシングスーツと赤いカートという認識をしてもらえるようになってきました。成績はもちろん大事だと思いますが、いつも印象に残る走りで、皆さんの脳裏に焼き付けるような走りをしていければと思います。今年もグリコさんやいろいろな方にサポートしてもらえることに感謝して、練習やレースを頑張っていきたいと思います。
今年も2024年 タクマキッズカートチャレンジ が始まっていますが、頑張ればレーシングカートだけではなく、そこから次のカテゴリーにも進んでいけるということを示して、次に繋がっていくような道筋を作っていきたいと思います。

2. 2024年の目標を

2021年のタクマチャレンジアカデミーではMICRO MAXに乗り、2022年から2023年の2年間は、MINI MAXを飛ばしてJUNIOR MAXでレースに出て、2023年の鈴鹿選手権ではランキング7位、瑞浪の MAX FESTIVALでは4位を得ることができました。
今年もJUNIOR MAXのレースに出て上位を目指すのもよかったのですが、2024年は台数も多くて年齢の幅も広くてレベルの高いSENIOR MAXのレースに出て上位争いができるようになることを目標に頑張っていきます。
 また、今年もHRS-Kのスクールに行くことができ、スクールでは自分の不得意なバトル、そしてレース中の細かいミスを減らしていくことを目標に学んでいこうと思っています。

3. 目標を達成するために何をしていくのか、具体的な活動方針について

今年は去年出ていたJUNIOR MAXの一つ上のカテゴリーのSENIOR MAXで鈴鹿選手権にスポット参戦、瑞浪シリーズに全戦とMAX FESTIVALに出て上位を目指して戦う予定です。レースに出るだけではなくフィジカル面も強くなるようにいろいろと体づくりもしていこうと思っています。

4. 主な活動内容について

<活動内容①>
2024鈴鹿選手権シリーズ KART RACE IN SUZUKA第1戦SENIOR MAX

■場 所
鈴鹿サーキット 南コース
■日 程
2024年3月3日(日曜日)
■結 果 
チーム HRS JAPAN 出場32台                   
タイムトライアル 17位/32位
予選結果     30位/30位
決勝結果     24位/30位

■レースを振り返って
・良かった点(できた点)
良かったと思えるところは無いですが、初めてSenior Maxのレースに出 てみて、周りのタイム差が少なくて、タイムトライアルでもコンマ1秒の間に17台もいるという接戦で、気の抜けない戦いになりました。予選レース・決勝でも抜いていくことが今までとは違い簡単ではないと思ったので、ブレーキの技術を上げてどんどん飛び込めるようにしていきたいです。

・改善すべき反省点(なぜできなかったのか?どのように対策をしていくか)
予選レースで相手を抜きに行くときに、自分の突っ込みが甘くて接触してしまったので、相手を抜きに行くときは相手の横でしっかり止められるようにする。
また、隙を見せるとすぐに飛び込んで抜きに来るので、上手な抜かれ方も勉強しなくてはいけないと思いました。抜かれまいと頑張りすぎると1台だけではなく、2台・3台と抜きに来てすぐ順位を落としてしまうので、そこも課題だと思いました。

<活動内容②>
HRS-K(ホンダレーシングスクールカートクラス) 第1回

■場 所
鈴鹿サーキット 南コース

■日 程
2024年3月23日(土曜日)・24日(日曜日)・25日(月曜日)

■内 容 
練習走行(順走、雨での走行)

■練習走行を振り返って
・良かった点(できた点)
一日目は入校式、そのあとはエンジンの慣らしの為、本格的な走行はしませんでしたが、その日から3日間とも雨での走行でした。2日目の走行でもっと進入スピードを上げられることが分かり、進入スピードを上げたり、色んなラインを試したりして、徐々にタイムを上げていくことができました。

・改善すべき反省点(なぜできなかったのか?どのように対策をしていくか)
相手を抜くのに時間をかけすぎてしまっていたので、遠くからでもインに入れるようなブレーキングができるようにしていきたいです。


<活動内容③>
ROTAX MAX CHALLENGE 2024 MIZUNAMI SERIES 第1戦・ 
Senior MAXクラス

■場 所
フェスティカサーキット瑞浪

■日 程
2024年3月30日(土曜日)

■結 果
チーム HRS JAPAN 出場53台
タイムトライアル    23位(クラスC)/53位
予選ヒートC-Dクラス 20位(フロントフェアリングペナルティ)/26位
予選ヒートA-Cクラス 15位/26位 
予選ヒートB-Cクラス 16位/26位
決   勝  DNQ(予選落ち)

■レースを振り返って
・良かった点(できた点)
今回の瑞浪も良かったところは無いですが、シニアマックスの洗礼を受けました。今回初めてSenior MAXで瑞浪のレースに出て、台数も多く鈴鹿と違い予選落ちがあるという気の抜けないレースウィークでした。瑞浪は去年のマックスフェスティバル以来5か月も走っていなくて、ぶっつけ本番のレースだったので、まだまだ周りと比べてタイムも遅かったので、瑞浪をもっと走って上位で走れるようにこれからに活かしていきたいです。

・改善すべき反省点(なぜできなかったのか?どのように対策をしていくか)
久しぶりに走る瑞浪のサーキットのラインが毎周バラバラで安定して走れていなかったので、練習をもっとして毎周ばらつきをなくすようにする。

小野原 悠さんの後ろ姿

ROTAX MAX CHALLENGE 2024 MIZUNAMI SERIES 第1戦  Senior MAXクラスにて

<活動内容④>
ROTAX MAX CHALLENGE 2024 MIZUNAMI SERIES 第2戦
Senior MAXクラス

■ 場 所
フェスティカサーキット瑞浪

■ 日 程
2024年3月31日(日曜日)

■ 結 果
チーム HRS JAPAN 出場52台
タイムトライアル   29位(クラスA)/52位
予選ヒートA-Bクラス 19位/26位 
予選ヒートA-Cクラス 10位/26位
予選ヒートA-Dクラス 18位(フロントフェアリングペナルティ)/26位
決   勝      32位(フロントフェアリングペナルティ)/34位


■ レースを振り返って
・ 良かった点(できた点)
前日の予選落ちではなく、かろうじて決勝に進めてバトルなどを経験できましたが、全体的なスピードは足りなかったので、5月のレースまでにたくさんサーキットを走り次のレースに繋げるようにしていきたいです。

・ 改善すべき反省点(なぜできなかったのか?どのように対策をしていくか)
レースでのベストタイムも遅くて抜かれることが多く、前に追いつくこともできなかったので、ただ走っていただけのレースでした。もっと練習をして前に追いついて抜けるようにする。

カートに乗り込む小野原 悠さん

ROTAX MAX CHALLENGE 2024 MIZUNAMI SERIES 第2戦 Senior MAXクラスにて

<活動内容⑤>
HRS-K(ホンダレーシングスクールカートクラス) 第2回

■ 場 所
鈴鹿サーキット 南コース

■ 日 程
2024年4月13日(土曜日)・14日(日曜日)

■ 内 容
練習走行
13日 (7分3本、5分1本、7周レース2本、ブレーキ練習)
14日 (順走 2周1本、5分1本、10周1本)
(逆走 10分1本、5分1本、10周1本、3分1本、12周1本)

■ 練習走行を振り返って
・ 良かった点(できた点)
模擬レースでスタートの時にうまくタイミングを合わせて良いスタートができ、順位を上げることができたこと。
・ 改善すべき反省点(なぜできなかったのか?どのように対策をしていくか)
レースでトップに立った時に、後ろから近づいてくるのに焦って、最後の2、3周でミスが目立ってしまい、あと1周あれば抜かれてしまう位置まで追いつかれてしまっていたので、レースで前に出たときは自分に自信を持って走るようにしていきたい。

ほかの選手と競う小野原 悠さん

HRS-K(ホンダレーシングスクールカートクラス) 第2回にて

<活動内容➅>
ROTAX MAX CHALLENGE 2024 MIZUNAMI SERIES 第3戦
Senior MAXクラス

■ 場 所
フェスティカサーキット瑞浪
■ 日 程
2024年5月4日(土曜日)
■ 結 果 
チーム HRS JAPAN 出場57台
タイムトライアル  14位(クラスB)/57位
予選ヒート B-C   8位/28位
予選ヒート B-D  11位/28位 
予選ヒートA-B   4位/29位
決  勝      11位/36位
■ レースを振り返って
・ 良かった点(できた点)
前回の反省を生かすために、4月に何日か集中して瑞浪に練習に来て走行を重ねて備えました。3月のレースの時は予選通過が精いっぱいだったが、今回はタイムトライアルから上位に入り、予選レース・決勝レースと上位に食らいつくことができた。

・ 改善すべき反省点(なぜできなかったのか?どのように対策をしていくか)
スタートはよく、順位を上げることが多かったのですが、その順位をキープできず、バトルの時にインにとどまれば良いのに、空いているアウト側に行ってロスをして数台に抜かれてしまったので、アウトに行きたい気持ちを抑えてインに留まるようにする。

カートに乗る小野原 悠さん

ROTAX MAX CHALLENGE 2024 MIZUNAMI SERIES 第3戦 Senior MAXクラスにて

<活動内容⑦>
ROTAX MAX CHALLENGE 2024 MIZUNAMI SERIES 第4戦
Senior MAXクラス

■ 場 所
フェスティカサーキット瑞浪

■ 日 程
2024年5月5日(日曜日)

■ 結 果 (orスクールや練習走行、座学、シミュレーターの場合は内容)
チーム HRS JAPAN 出場56台
タイムトライアル   8位(クラスA)/56位
予選ヒート  A-D 26位/28位
予選ヒート  B-D  5位/28位
予選ヒート  C-D 15位/28位
決  勝       27位/34位

■ レース(スクールや練習走行など)を振り返って
・ 良かった点(できた点)
前日と同様にマシンも調子良く、タイムトライアルでスリップをしっかり使えて良いタイムを出すことができたこと。予選レースで接触等があり、残念な所もありましたが、上位を走って他のドライバーの走らせ方もいろいろ勉強でき次に繋がるレースウィークでした。

・ 改善すべき反省点(なぜできなかったのか?どのように対策をしていくか)
前日と同様にスタートは良いが、そこからキープするのが難しい場面があったレースで飛び込める距離にいたのに待ってしまい、隙を見せて抜かされてしまっていたので、抜ける位置に来たらすぐに抜くようにする。レンタルカートと違いその都度その都度のベストなセッティングを出すことができず、ズルズルと後退してしまう予選レースもあったので、なるべく走り込みをし、決まったセッティングを見つけられるようにする。

パソコンで確認する小野原 悠さん

ROTAX MAX CHALLENGE 2024 MIZUNAMI SERIES 第4戦 Senior MAXクラスにて

<活動内容⑧>
HRS-K(ホンダレーシングスクールカートクラス) 第3回

■ 場 所
鈴鹿サーキット 南コース

■ 日 程
2024年5月11日(土曜日)・12日(日曜日)

■ 内 容
練習走行
11日(5分3本、5周6本・逆走 3周1本、10周1本)
12日(5分3本、ブレーキ練習、ドリフト練習)

■ レース(スクールや練習走行など)を振り返って
・ 良かった点(できた点)
模擬レースでトップを走っていて、最後の周に追いつかれて飛び込まれたが、そこでクロスをとって逃げ切ることができたこと。

・ 改善すべき反省点(なぜできなかったのか?どのように対策をしていくか)
レースで前に追い付こうと気持ちが前に行ってしまい、オーバーランしてしまうミスが多くなってしまったので、焦らないようにリラックスしていきたい。

練習中の小野原 悠さん

HRS-K(ホンダレーシングスクールカートクラス) 第3回にて