抹茶は甘い?苦い?本当の抹茶味を知らない外国人が“茶道”にチャレンジ!

日本ならではのフレーバー「抹茶」

日本ならではのフレーバー「抹茶」。近年、海外でもたくさんの抹茶味が販売され、ブームとなっています。例えば、世界中に出店している有名コーヒーチェーン店のグリーンティーラテや、抹茶味のお菓子にアイス…。最近では、アメリカに「MatchaBar」が開店するなど、日本以外の場所で気軽に抹茶を楽しめるようになりました。来日した外国人も、お土産として抹茶味を選ぶ人が多いようです。

抹茶味のお菓子は、甘さとコクがあって本当に美味しいですよね。でも、日本人と外国人では『抹茶』の味に対するイメージに違いがあるのではないでしょうか?

そもそも『抹茶』とは、お茶を点てて振る舞う日本の伝統文化『茶道』で使用するお茶のこと。
そこで今回は、本当の抹茶を味わったことがない外国人に、抹茶を点てる日本の伝統文化『茶道』にチャレンジしてもらいました!

果たして、外国人がもつ抹茶のイメージと実際に味わってみた印象に違いは出るのでしょうか?!

「甘い抹茶、大好きです!」

今回協力してくれたのは、ベトナム人のレティカン ゴックランさん。日本に来て2年目になる大学院生です。

ベトナム人のレティカン ゴックランさん

「抹茶味のお菓子は、ベトナムでも大人気です。私も好きでよく食べます。でも抹茶そのものは飲んだことがありません。甘くてジュースみたいな感じですか?楽しみです!」。
ウキウキしながら、足取り軽く茶室に向かいます。

お伺いしたのは、万博公園の中にある茶室「千里庵」。なんと、1970年の大阪万博が開催された時から営業している、歴史ある茶室です。

万博公園の中にある茶室「千里庵」

日本庭園の横に位置する千里庵は、まさに「ザ・ニッポン!」という雰囲気。中に入ると着物を着たスタッフさんが出迎えてくださいました。
「最近では、抹茶を味わいにいらっしゃる外国人が増えましたね。とくに中国の方が多いです」、と語るスタッフさん。取材のときも、2組の外国人が抹茶を味わいに来られていました。

いよいよ畳の上へ!ピンッと張りつめた空気に緊張…

お座敷へ案内され、緊張の表情を浮かべるゴックランさん。
畳のフチを踏まない様に移動することや、座る位置、ご挨拶の仕方など、お茶席の礼儀と作法を学びます。

「茶道は、茶を入れて飲む事を楽しむだけではなく、生きていく上での目的や考え方、宗教、そして茶道具や茶室に飾る美術品など、広い分野にまたがる総合芸術として発展してきました」。

定位置に座ったあと、スタッフさんがお手本としてお茶を点てくださる様子を見学します。

お座敷

スタッフさんのお手本

スタッフさんのお手本

「ベトナムには街中にお茶屋さんがたくさんあって、作ってくれる専門の方がいます。“お茶を入れる”作業は見慣れていたつもりですが、日本とは作法も雰囲気も全く異なりますね!ベトナムはティーポットとカップを使います」。

ここで、抹茶の前に頂く“お茶菓子”が登場。ゴックランさんは、普段あまり和菓子を食べないとか。

お茶菓子

食べやすい位置に置いて…

お茶菓子を食べる

パクっ!

「……美味しい!!」
緊張感のあった表情が和らぎます。「とても甘いですね。ベトナムに比べて、日本のお菓子は甘いものが多い印象です。クッキーやチョコレートも日本の方が甘いです」。

お待ちかね!抹茶をいただきます!

三回茶器を回してから飲む

丁寧に点てて頂いた抹茶が、ゴックランさんの前に。しかし、すぐには飲めません。
「お茶を点ててくださった方にご挨拶をし、三回茶器を回してからお召し上がり下さい」。ここでも慣れないお作法に悪戦苦闘です。

そしていよいよ頂きます。

満面の笑みで飲み続けるゴックランさん

おそるおそる口をつけ…

ゴクリ。

「………美味しい!!」

満面の笑みで飲み続けるゴックランさん。苦くないの?というライターからの質問にも、平気な様子で苦くないと答えます。
「初めはジュースのように甘いのかなと思っていたのですが、お茶を点てる香りでだいたい想像できました。甘くも苦くもなく、とても飲みやすくて美味しいです」。

スタッフさんも笑顔に

「抹茶味のお菓子が好きな方は、本当の抹茶も美味しく頂けると思います。お菓子に比べるとやっぱり苦みはありますが、風味が強くとても美味しいです。私の国では、抹茶味のお菓子は“子ども向け”というイメージでしたが、お抹茶そのものは“大人向け”ですね。地元の友達にも味わってほしい!」


抹茶を堪能した後は、ゴックランさんが抹茶点てにチャレンジし、今回の茶道体験は終了しました。

ゴックランさんが抹茶点てにチャレンジ

茶道体験を通して知った“抹茶の魅力”

「日本もベトナムも、お茶文化は中国から入って来ているので、香りや味わいはどこか似ているんだろうなと思っていました。でも全然違いましたね!ルーツは同じでも発展方法が違うと、こんなに変わるんですね。ちなみにベトナムのお茶は、中国茶っぽいです」。

もともと抹茶味のお菓子が大好きなゴックランさん。あまり苦みを感じなかったのは抹茶味に慣れていたことも理由のひとつかもしれませんね。
「3月にベトナムに帰国するので、抹茶味のお菓子をたくさん買って帰ろうと思います。今回の茶道体験はとても楽しかったです。また日本に来るときは、外国人の友達とチャレンジします!」

日本ならではフレーバー「抹茶」。これからさらに、世界へ広がることを期待します。

  • 坂本有里

    アニメと音楽が好きなパーティーピーポー系ディレクター

    坂本有里