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2025年05月29日
江崎グリコ株式会社

Glico独自のビフィズス菌
Bifidobacterium animalis subsp. lactis GCL2505と
水溶性食物繊維イヌリンによる
「腸内細菌叢への影響」と「短鎖脂肪酸の産生」をヒト試験で確認
日本農芸化学会の英文誌「Bioscience, Biotechnology, and Biochemistry」に掲載されました

江崎グリコ株式会社は、当社独自のビフィズス菌Bifidobacterium animalis subsp. lactis GCL2505(以下、GCL2505株)と水溶性食物繊維イヌリンによる腸内細菌叢への影響と、短鎖脂肪酸の産生をヒト試験において確認しました。本研究成果は2025年5月16日(金)に日本農芸化学会の英文誌「Bioscience, Biotechnology and Biochemistry」に掲載されました。当社は「タンサ脂肪酸プロジェクト」として短鎖脂肪酸の研究と啓発活動を積極的に進めており、今後もGCL2505株と短鎖脂肪酸の可能性を探ってまいります。

【本研究のポイント】
●便通が安定している健常な成人男女120名を対象にしたヒト試験の結果、GCL2505株とイヌリンを2週間摂取した期間は、プラセボを摂取した期間と比較して、腸内のビフィズス菌が増えて腸内細菌叢全体の構成が変化し、便中の短鎖脂肪酸濃度が高くなりました。
●また、腸内細菌叢全体の遺伝子情報を調べたところ、炭水化物代謝に関する機能を持つ遺伝子などが増えており、腸内細菌叢全体において炭水化物代謝に関する機能が変化していることが示唆されました。
●短鎖脂肪酸が増えた人と増えなかった人を分けて解析したところ、短鎖脂肪酸が増えなかった人は、GCL2505株が属する種のビフィズス菌が増えているにも関わらず、腸内細菌叢全体の構成や遺伝子の機能がほとんど変化していないことが分かり、短鎖脂肪酸の増加にはビフィズス菌の増加だけでなく、腸内細菌叢全体の構成や機能の変化が重要であることが示唆されました。
●今回観察された、GCL2505株とイヌリンの摂取による短鎖脂肪酸の増加によって、これまでに研究発表を行った内臓脂肪・体脂肪の低減※1、安静時エネルギー消費量(基礎代謝量)の向上※2、血管の柔軟性改善※3、認知機能の改善※4などの健康に寄与する機能が短鎖脂肪酸の増加によってもたらされるという仮説が支持されました。

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  • 図1.便中短鎖脂肪酸濃度の測定結果

  • 図2.GCL2505株とイヌリンによる健康に寄与する機能の推定作用機序

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