第2回ウェルネスキャンパス「歳をとると腸内も歳をとる?!」開催!

【腸から考える、毎日の健康習慣】
2020年10月20日に実施された第2回 with Glico ウェルネスキャンパス。今回のテーマは、「歳をとると腸内も歳をとる?!」です。

with Glico ウェルネスキャンパスは、「運動」「栄養」「休息」という、健康に重要な3つの要素について楽しく学べる場をお届けするオンライン形式のセミナーイベントです。正しい健康知識を得て、一人でも多くの方が健康な生活習慣に向けて行動できるようお手伝いしていきます。

会場では、関係者は検温・消毒を徹底。パーテーションを設けて人と人との距離を適切に保ち、会場を分けて中継するなどの感染症対策をしっかりと取った上で開催いたしました。

第1部

第1部の前半では、慶應義塾大学先端生命科学研究所特任教授、および株式会社メタジェン代表取締役社長CEOの福田 真嗣先生をゲストにお迎えし、「腸内環境の正しい健康知識」に関するお話をお聞きしました。

腸内で生まれた物質が、全身にいきわって体をつくる!?

「腸内細菌は、私たちが食べたものの未消化物を栄養素にしています。腸内細菌は、大腸に届く食物繊維や難消化性タンパク質などを餌として摂取し、その後に『腸内細菌もいらないもの』としてさまざまな代謝物質をつくります。腸内細菌がつくりだした成分の一部は吸収されて血中に移行し、私たちの全身をめぐるため、腸内だけではなく、全身の健康維持や疾患の発症にも影響を及ぼしているのです」

福田先生が見せてくださったのは、人間の小腸から大腸の中の様子を表現したCG動画。大腸の管腔内では、腸内細菌が群生しているのが確認できます。その状態がお花畑のように見えることから、「腸内フローラ」と呼ばれているとも教えてくださいました。

「口から肛門までは一本の長い管であり、腸内は、体の外の環境とつながる体外環境です。食べたものをはじめ、さまざまな種類の菌も外からやってきます。そのため、主に長期的に摂取しているものの影響を受けて、腸内にすみつく腸内細菌の種類やバランスが決まってくることから、腸内フローラは一人ひとり異なり、腸内細菌がつくる代謝物質の種類や量も違ってくるわけです」

「画像は、1歳〜100歳までの健康な日本人の腸内細菌のバランスを調べたデータです。ビフィズス菌のグループの菌の量を示す黄色い棒グラフは、年齢と共に減っていきます。一方、大腸菌のグループの菌を示すピンク色の棒グラフは、幼少期から減っていき、年齢が上がるにつれて再び増えていることがわかります。つまり私たちの腸内では、加齢とともにこういった腸内環境の変化があるということです」

ビフィズス菌は私たちの体に有益な作用をもたらすと言われているため、それが減っていくと、体にとって良くないことが起きる可能性も考えられます。では、一体どうすれば、腸内環境を整えることができるのでしょうか。

「腸内環境を整えるための代表的な方法は、海藻や穀物といった食物繊維が豊富なものを食べること。また、イヌリンやβ-グルカンといった食物繊維素材、オリゴ糖などに代表されるプレバイオティクス※1、ヨーグルトや乳酸菌発酵飲料に含まれるプロバイオティクス※2といった成分を摂取することもおすすめです」
※1プレバイオティクスとは、特定の腸内細菌を増殖させる餌の役割を果たす“食品成分”のこと
※2プロバイオティクスとは、腸内フローラのバランスを改善することで人に有益な作用をもたらす“生きた微生物”のこと

福田先生は、海藻や穀物が大好きで、日常的に摂取されているそうです。


「国内では多くのヨーグルトが売られています。では、最も効果のあるヨーグルトはどれなのか、知りたい方も多いですよね?知りたい方、手を挙げてみてください。私ちゃんと見えていますからね」と、イベント参加者のみなさまに挙手を求められるチャーミングな一面も。(福田先生には、イベント参加者のみなさまの姿は見えておりません)

「画像の実験データは、健康な20代の男女18名にヨーグルトや乳酸菌発酵飲料を2ヶ月間毎日摂取してもらい、2週間毎に腸内細菌の状態を調べたものです」

データからは、ヨーグルトなどを食べている期間と食べなくなった期間で数値に大きな差が出ていることがわかります。

「ヨーグルトや乳酸菌発酵飲料を食べている期間は、それらに含まれるプロバイオティクスなどの菌が便から検出されましたが、食べなくなってから2週間もするとほぼ検出されなくなりました。つまり、プロバイオティクスなどの菌は、そう簡単にはお腹の中に定着しないことがわかったのです。腸内環境を整えるためには、ヨーグルトや乳酸菌発酵飲料を毎日食べて、お腹に良い菌を届け続けることが大切なのです」

「withコロナの時代を迎えた今、人々がヨーグルトや乳酸菌発酵飲料を食べる理由も著しく変化してきています」と福田先生。

数年前までは「健康に良いから」という理由が半数以上でしたが、新型コロナウイルス感染症拡大後である2020年4月に行われたアンケート調査では、「健康に良い」という理由に加えて「免疫力アップ」を目的としてヨーグルトを食べる人の割合が急増したそうです。

「ではどうすれば食品摂取で免疫力を高めることができるのか、みなさん気になりますよね?」と福田先生。

感染予防力は、食べもので決まる!?

「腸管は体の外の環境とつながっているということを先ほどお伝えしましたが、腸内には私たちが経口摂取したものに加えて、ウイルスや細菌などさまざまな病原体も入ってきます。したがって腸には、外から入ってきた病原体による感染から私たちを守ってくれる粘膜免疫という防御システムが備わっており、私たちの体の最前線のバリアとして機能しているのです」

腸をはじめ、眼や鼻腔、口腔内や肺など、体の外の環境と接している部分には粘膜免疫という機能が必ず備わっているそう。そこから分泌されるIgA(免疫グロブリンA)という抗体が、ウイルスや細菌が私たちの体に侵入しないよう、守っているというのです。


「IgAは全身の粘膜で作用し、体外からやってきたウイルスや病原菌にくっついて無力化してくれます。またIgAは、特定のウイルスや病原菌だけでなく、さまざまな病原体に結合できる点が特徴です。つまり、IgAの分泌量を増やすことが感染予防にもつながるのです」

「IgAの分泌量を増やすために重要なのが、腸内細菌がつくる代表的な代謝物質である短鎖脂肪酸(SCFA)です」

短鎖脂肪酸は、主に酢酸やプロピオン酸、酪酸といった酸の総称です。感染予防において重要な役割を担っている短鎖脂肪酸。IgAの分泌量を増やすためには、腸内で短鎖脂肪酸量を増やすことが欠かせないのだと福田先生は教えてくださいました。

「短鎖脂肪酸を増やす方法のひとつが、MACs(マック)と呼ばれる食品を食べることです。MACsとは、大腸まで届いてさまざまな腸内細菌に利用される炭水化物(糖質+食物繊維)の総称のことを指し、穀類や海藻類、豆類や野菜類などといった食物繊維を含む食材、フラクトオリゴ糖やガラクトオリゴ糖などのオリゴ糖、そしてイヌリンやβ-グルカン、グアーガムなどの食物繊維素材が該当します。それらが大腸に届くと腸内細菌の餌となり、腸内細菌が短鎖脂肪酸をたくさんつくってくれます」

「しかし、現代の日本人は食物繊維の摂取量が足りていないと言われています。みなさん、意識的にMACsをたくさん食べてください。そうすれば腸内細菌がMACsを分解して短鎖脂肪酸をつくり、それが免疫細胞に作用してIgAの分泌量が増え、結果的に感染予防にもつながっていきます」

食物繊維はこれまで便通改善に良いということは知っている人も多いと思いますが、実は食物繊維のもうひとつの機能として、腸内細菌がつくる短鎖脂肪酸を介した免疫機能増強にもかかわっていたのです。

ヨーグルトを食べるときは、MACsを忘れずに!

「では、ここからは今の時代に合ったヨーグルトの食べ方をご紹介させていただきます。こちらの実験データをご覧ください」と、福田先生が見せてくださったのは、帝人株式会社が実施し、株式会社メタジェンが監修した腸内フローラ培養モデルを用いた実験データです。

試験管内に便や栄養素を加えて腸内環境を再現し、そこに「普通のヨーグルト」と「ビフィズス菌とイヌリンが入ったヨーグルト」をそれぞれ添加して培養するというもの。

「2日間培養を続けた結果、『普通のヨーグルト』よりも『ビフィズス菌とイヌリンが入ったヨーグルト』を入れた試験管の方が、総短鎖脂肪酸、特に、酢酸と酪酸の濃度が増加していました。また、後者の方がビフィズス菌の割合も増えることがわかりました」

「次に、『普通のヨーグルトに入っている乳酸菌のみを添加した試験管』と『ビフィズス菌とイヌリンを添加した試験管』を用意し、酢酸、プロピオン酸、酪酸、総短鎖脂肪酸の濃度の変化を比べてみました。こちらでも、『ビフィズス菌とイヌリンを添加した試験管』の方がその濃度は有意に増加していました。
この時に腸内フローラがどのように変化したのかを見たのが下の図です。

『ビフィズス菌とイヌリンを添加した試験管』の方が『普通のヨーグルトに入っている乳酸菌のみを添加した試験管』よりもビフィズス菌が増え、さらにプレボテラ属の菌※3もその割合が増加することがわかりました」

プレボテラ属の細菌は高繊維質の食事を多く摂取する人の腸内で多いことがわかっています(Wu et al., Science 334: 105, 2011)。

これらの実験データから、ヨーグルトを食べるならビフィズス菌やイヌリンといったMACsが入ったものの方が、短鎖脂肪酸の産生量を増やせることがわかりました。今回の試験管での実験データが、実際にヒトのお腹のなかでも起きるかどうかは今後さらなる調査が必要です。

「腸内フローラのバランスは人によって違いますし、同じものを食べたとしても、同じ効果が得られるとは限りません。効果が大きく得られる人とあまり効果が得られない人がいます」と、福田先生。

では、どうすれば効果を得られる人を増やすことができるのでしょうか。最後に福田先生は、こう教えてくださいました。

「ヨーグルトには乳酸菌が含まれていますがそれに加えて、ビフィズス菌やMACsのひとつであるイヌリンも一緒に食べることです。そうすれば、ヨーグルトだけに比べて、その効果を実感できる人が増えると考えられます。特にMACsを一緒に食べることで腸内フローラからの短鎖脂肪酸産生量を増やし、免疫力アップにつなげましょう!」

腸内年齢から見えてくる!腸の健康、ヨーグルトの効果

Glicoの商品開発研究所に所属する齋藤が登場。長年の研究からグリコ独自のビフィズス菌「BifiX」を発見した、腸内研究の第一人者です。

「私からは、Glicoが行っている腸内年齢の研究結果などついてお話しさせていただきます」

彼がまず紹介してくれたのは、女優の綾瀬はるかさんと一緒に行った「腸内フローラ」に関する調査結果です。

「たくさんの菌の名前がラテン語で並んでいて、数値も細かく、一般の人にはわかりづらい内容ですよね。Glicoは、みなさまにもっとわかりやすく、役立つ情報をお伝えしたいと考え、独自に腸内年齢という指標をつくりました」

「腸内にいる良い菌と悪い菌のバランスを偏差値化し、実際の年齢をもとに算出したものが腸内年齢です。この数値を見れば、自分が一般的な腸と比べてどの程度良いのか・悪いのかが判断できるようになっています」

腸内年齢をベースにしたさまざまな実験を行っているGlico。その中から、女優の綾瀬はるかさんと一緒に行った実験結果について教えてくれました。

「Glicoでは、2018年の秋に綾瀬はるかさんの『腸内フローラ』について調べました。結果、当時33歳だった彼女の腸内年齢は24歳。なんと、実年齢よりも−9歳であるという、非常に良い数値が出たのです」

その後、綾瀬はるかさんにGlicoのビフィズス菌「BifiX」を半年間摂り続けてもらい、腸内年齢がどこまで若返るかをテストしたところ……。

「半年後、綾瀬はるかさんの腸内年齢は23歳に!テスト前からさらに−1歳と、ビフィズス菌「BifiX」の効果を示す数値が確認されたのです!」

以前よりも、さらに数値が改善された綾瀬はるかさんの腸内!このテストの詳しい内容は、WEBで「綾瀬はるか腸のヒミツ」と検索するとすぐに見られるそうです。

動いて、補って、補給して。それが腸内年齢若返りの秘訣!

続いて齋藤は、「どうすれば腸内年齢を若くできるのか」についても説明してくれました。

「腸内環境を若くするために大切なのは、まず『運動』です。お腹に刺激を与えることで、排便をスムーズにするきっかけがつくれます。次は『餌を補う』こと。餌とは、腸内細菌が腸内で摂取する食物繊維のことですね。食物繊維をたくさん食べることで良い菌が増え、腸内年齢も若返っていきます。最後は『菌の補給』です。ビフィズス菌が含まれる食品を食べて、腸内に菌を補給しましょう」

「最後に、このように腸を若くする行動として、Glicoの社員にビフィズス菌『BifiX』を摂ってもらいました。画像のグラフは、左が摂取前、右が摂取後で、実際の年齢よりも腸内年齢が高い場合は棒グラフが上へ、低い場合は下へとなっています。ビフィズス菌『BifiX』を食べる前は平均年齢が実年齢よりも+1.8歳であったのに対し、摂取後は平均-5.4歳となりました」と、齋藤。

腸にとっても、健康にとっても、良い影響をもたらしてくれるビフィズス菌『BifiX』。ぜひ、毎日の食生活を通じて取り入れたいですね。

第2部

腸内年齢を考えるなら、「BifiXヨーグルト」
第2部では、Glicoのマーケティング本部に所属する橫山が「BifiXヨーグルト」に関するトークを行いました。

「私たちは『BifiXヨーグルト』を通じて、腸の健康をサポートし、誰もがいつまでも若々しい気持ちで、長生きが楽しみになる社会を実現したいと考えています。その想いから、2020年秋にブランド全体で『腸内年齢を科学する』と宣言しました」

「ヒト由来であるビフィズス菌『BifiX』は、胃酸に負けずに生きたまま腸にまで届き、さらにはおなかで増えるという特徴を持っています。人の腸内に存在する菌の約10%はビフィズス菌だと言われていますが、これはあくまで健康な状態での話。加齢やストレスといった影響でその割合は低下してしまうと言われています。だからこそ、お腹で増えるビフィズス菌をしっかりと補うことが大切なのです」

「また、『BifiXヨーグルト』には、菌を元気にしてくれる水溶性の食物繊維、イヌリンも入っています。イヌリンはお腹の中で分解されやすく、ビフィズス菌のエサとなってくれるんです。『BifiXヨーグルト』は、腸内年齢を考えたヨーグルトというわけですね」

「『BifiXヨーグルト』と言えば、青いパッケージの『プレーンほんのり甘いタイプ』が最もよく知られていますが、他にもたくさんの種類があります。人気急上昇中なのが、なめらかな食感の『プレーン砂糖不使用』です」


「また、アロエや白桃などが入った『おなかに素材+タイプ』には、2020年9月28日より『皮入りオレンジ』が新たに仲間入りしました!甘酸っぱいオレンジの皮や果汁が入った、オレンジのおいしさをまるごと感じる一品になっています」

そのまま食べても、何かと混ぜて食べてもおいしそうなラインナップばかりで、今すぐにでも毎日の食事にヨーグルトを取り入れられそうです。

「また、グリコダイレクトショップでは『BifiX腸内フローラ検査キット』を販売しています。これを使えば、ビフィズス菌などの腸内細菌の種類や割合が調べられ、自分の腸内年齢を把握することができます。興味のある方はぜひ、お試しください!」

グリコダイレクトショップ

腸について、菌について、健康について。まずは、できることから

私たちの目には見えない、腸に関するさまざまなお話が聞けた第2回with Glico ウェルネスキャンパス。みなさまそれぞれに、新しい発見があったのではないでしょうか。ぜひ今回の内容をきっかけに、「食生活を変えてみよう」「ヨーグルトを食べてみよう」など、日頃の習慣を整えるきっかけへとつなげてみてください。