世界初の◯◯!?フリー素材モデルが横須賀に停泊中の「護衛艦いずも」で、◯◯を調査してきました

こんにちは、フリー素材モデルの大川竜弥です。

Glicoさんから「世界初の○○について調査をしてください」という依頼を受け、横須賀にやってきました。世界初の○○がなんなのか、一切聞かされておりません。

調査場所は、私の後ろに見える海上自衛隊最大の護衛艦「いずも」です。あの中に、世界初のナニがあるのでしょうか……?

それでは、調査を開始します!

護衛艦いずもはグラム単価200円で買える?

護衛艦いずもが停泊しているのは、海上自衛隊横須賀地方総監部の港。過去、一般来場者に特別公開されたことはあるものの、本来私のようなただのフリー素材モデルが入れる場所ではありません。今回の調査のために、特別に許可をいただきました。

なんだか、ドキドキしますね……。

看板の左上に描かれているのは、自衛隊の旗。戦前日本海軍の軍艦旗のデザインが、今でも使われています。

見てください、このサイズ!

写真だけではわかりづらいと思いますので、護衛艦いずものスペックを紹介します。

・基準排水量 19,500トン
・全長 248メートル
・全幅 38メートル
・高さ 49メートル

初代ゴジラが身長50メートル、体重2万トンですから、高さと重さはほぼ同じ。生ゴジラを見たことがある人は少ないと思いますが、大きさは伝わったのではないでしょうか?

ちなみに、ウルトラマンは身長40メートル、体重3万5000トン。あの体型なのに、意外と重たい。隠れ肥満なのかもしれませんね。

今回護衛艦いずもを案内してくれる、海上自衛隊のみなさんです。写真右の久木山(くぎやま)さんが、最も世界初の○○に詳しいとのこと。

大川「今日はお忙しい中すみません」

久木山「いえいえ! これも大事な任務ですから!」

大川「世界初の○○ってなんですか?」

久木山「ここで教えたら、企画倒れになってしまいませんか? 艦内にありますので、見つけてください!」

大川「そう簡単にはいかないか……」

まずは、甲板を見せてもらいました。5機のヘリコプターを発着艦できる全通甲板を採用しているらしい。専門的なことはよくわかりませんが、とにかく広い!

久木山「大川さん、走りましょう! 読者に甲板の広さが伝わりますよ!」

大川「そういう展開になりますよね……」

久木山「Glicoポーズで位置について、用意ドン!」

大川「ぜえっ、ぜえっ……みなさん速いですね……」

久木山「毎日訓練していますから!」

大川「ちなみに、護衛艦いずもっていくらで買えるんですか?」

久木山「約1200億円です! グラム200円なので、高級なお肉と同じくらいですね!」

大川「グラム換算すると安く感じますね……」

最新鋭の設備がそろった艦内

次に案内してもらったのは、指揮管制を行う艦橋。甲板の上にある建物のような部分です。

左側に黄色いイス、右側に赤いイスがあり、私が座らせてもらったのは、護衛艦のチームを指揮する司令官が座る席。ご覧のとおり最新鋭の設備がそろっているのですが、世界初の○○ではないそうです。

大川「目の前のスーパー、お客さん少ないですね」

久木山「まだ営業時間前です!」

こちらは、航空管制室。イスに書かれている"Air Boss"は造語で、「飛行長は空のボスだから、Air Bossでいいんじゃない?」的なノリで名付けたものが定着したとか。海上自衛隊のみなさん、意外とおちゃめなんですね。

護衛艦いずもの中は、こんな感じ。どのエリアも通路の見た目が同じなので、案内がなかったから確実に迷子になるレベル。

エリアを仕切る扉が、二重になっています。艦内が放射能、生物兵器や有毒ガスに汚染された場合、二重扉で中を真空状態にして、遮断できる仕組みになっているそうです。これも世界初の○○ではなく、ある程度の規模の護衛艦であれば、搭載されている機能らしい。

多目的区画にやってきました。会議、ミーティングだけではなく、震災のときは避難所として使うこともある場所です。写真には写っていませんが、手術台を設置できる設備もあります。

どうしてもやりたいことがあり、久木山さんの上司に制服を貸してもらいました。

大川「オイ! そこ居眠りするんじゃない!」

一同「……」

大川「満足しました。ありがとうございます」

久木山「い、いえ…」

大変申し訳ないのですが、海上自衛隊のみなさんにお会いするまで、硬い・真面目なイメージを持っていました。

久木山さんを筆頭に、みなさんこちらの無理なお願いに応えてくれるんですよね。任務の合間にユーモア溢れる対応をしてくれるので、もっと頑張って働いて、みなさんのためにたくさん税金を払おうと思いました。

医療区画。怪我をする可能性がある任務や、海外、長期に行動するときは、外科、内科、歯科のお医者さんが同行するそうです。

もちろん、隔離病室もあります。外から鍵をかけ、中からは開けられないようになっています。

特別に赤灯をつけてもらいました。停泊中ではなく、航海中に使うもので、護衛艦の中にいると時間の感覚がわからなくなってしまうので、日没と同時に点灯するそうです。

敵に見つからないように、遠くから見えにくい色になっています。当たり前ですが、さまざまな工夫がしてあるんですね。

世界初の○○はGlicoの名物商品だった

久木山「次は食堂をお見せします! 世界初の○○が近くにありますので、探してみてください!」

大川「おお! ついに!」

毎日大量の食事を作るキッチンです。護衛艦いずもは最大970名乗艦できるので、多いときには約1000名分の食事を1日3回作るそうです。

久木山さんによると、自衛隊の中でも海上自衛隊のご飯が一番美味しいらしい。なぜなら、陸上自衛隊と航空自衛隊はさまざまな職務の隊員が食事を作るのですが、海上自衛隊のみ専門のコックがいるから!

自衛隊雑学ですね。

食堂のイスはめちゃくちゃ重い。そして、テーブルに収納することができます。護衛艦が揺れたとき、イスが動かないようにするためらしい。

久木山「大川さん、あれが世界初の○○です!」

大川「え!?」

大川「これは、Glicoさんのセブンティーンアイスですか……?」

久木山「そうです!」

大川「他の護衛艦はセブンティーンアイスの自動販売機がないんですか?」

久木山「他の護衛艦はスペースの関係で、自動販売機をいくつも設置することができません。アイスの購入はできるのですが、手売りで販売時間が決まっています」

大川「なるほど、これが世界初なんですね。世界初、セブンティーンアイスの自動販売機が設置された護衛艦」

久木山「我々は3交代制で海上防衛任務に就いているので、24時間好きなときにセブンティーンアイスが購入できる自動販売機の導入は画期的なんです。ほんと心のオアシスですね」

セブンティーンアイスを食べながら、詳しく話を聞いてみました。今日のお礼に、私からプレゼントです。

大川「美味しそうに食べますね(笑)」

久木山「1日最低1個、多いときは3個食べます!」

大川「本物だ……。それだけ人気だとすぐ売り切れてしまうと思うのですが、どれくらいのサイクルで在庫を補充するんですか?」

久木山「3ヶ月に1回、1000ケースほど購入して補充しているみたいです。福利厚生で価格は100円と150円。若干安くなっているので、プライベートで購入するときは高いと思ってしまいます(笑)」

大川「人気のアイスはどれですか?」

久木山「新商品が人気ですね。補充するときは隊員がセブンティーンアイスのケースを運ぶのですが、みんな新商品の入荷がないかチェックしています」

それにしても、みなさん本当に美味しそうに食べます。任務中は常に気を張っているので、作業の合間、食事やお風呂の後に食べるセブンティーンアイスが癒やしの時間らしい。Glico商品はこんな場所でも人々を笑顔にしているんですね。

大川「他に娯楽はありますか?」

久木山「出港するとスマートフォンの電波が届きませんし、保全の観点から私物のパソコンなど艦内に持ち込めないので、寝室などに携帯ゲーム機を持ち込む隊員は多いですね。上司は本を読んでいるみたいです」

大川「スマホとパソコンが使えないのはちょっとつらいですね」

久木山「慣れてしまったので、気になりません! 電波が届く場所のみですが、スマートフォンで自宅のパソコンを遠隔操作して『艦これ』をやっている隊員はいます」

大川「海上自衛隊も『艦これ』やるのか……」

大川「自衛隊に入隊したきっかけは?」

久木山「人によってさまざまですが、私は東日本大震災で自衛隊の活躍を見たことがきっかけです。自分でもなにかできないかなと思いまして」

大川「素晴らしすぎる……」

久木山「あの……」

大川「はい?」

久木山「もう1個食べてもいいですか?」

大川「……」



というわけで、世界初の○○は、護衛艦いずもに設置されたセブンティーンアイスの自動販売機でした!

護衛艦いずもの内部、海上自衛隊の任務内容など、普段知ることができないものを、みなさんにお見せできるいい調査だったのではないでしょうか?

セブンティーンアイスの自動販売機は、全国に約2万台設置されています。街で見かけたら、護衛艦いずもと海上自衛隊のみなさんを思い浮かべながら、食べてください!

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    大川竜弥