日本で活躍する外国人のお仕事紹介!《タイ編》

Glicoで活躍する外国人

2015年9月28日に新発売された『Deliche(デリチェ)』。Glicoの新技術で、まるでケーキを食べているかのような新食感を楽しめるアイスです。今回は、このDeliche(デリチェ)の開発に携わったタイ人のアティターさんに、開発エピソードをお聞きしました。(※所属は取材当時)
後半は中国人の楼さんも加わり、話は日本での日常生活などプライベートの方向へ。日本のお菓子が、外国人であるおふたりにどう映っているかにも注目です。

Glico製品を世界へ!アイス開発者として活躍中

Glico製品を世界へ!アイス開発者として活躍中

−アティターさんはタイのご出身ですが、なぜ日本で働こうと思ったんですか?

アティター:きっかけは、母の勧めでした。今、タイには日本の会社も多くありますし、これからさらに日本とタイの関係は深まるだろうから、日本で働くことは良い人生経験になるのではないか、と言われたんです。私自身、日本の大学に通っていたので、学んだ知識や経験を活かしたいと思って就職活動をはじめました。

−多くの会社があるなかで、Glicoを選んだ理由を聞かせてください。

アティター:まずは、自分の商品がつくれるということですね。それに、私はタイ人で、タイ語はもちろん、日本語や英語、中国語も話せます。私なら、日本と海外をつなぐ架け橋として、Glicoの製品をさらに世界に広められるのではないかと考えたんです。会社の環境も良く、チャレンジ精神を持って仕事していけるところが良いと思いました。

Deliche(デリチェ)には「新しい」がたくさん詰まっている

−それで今はアイスの開発をされているんですね。今回は新発売の『Deliche(デリチェ)』を担当されたということですが、Deliche(デリチェ)とは、どんなアイスですか?

デリチェ

※こちらの製品は販売が終了しています。

アティター:まずネーミングは、「Delicious dolche(デリシャス ドルチェ)」を組み合わせて、『Deliche(デリチェ)』と名づけました。おいしいデザートという意味ですね。
また、味わいがしっかりと濃厚で、アイスなのにケーキのような食感を楽しめるアイス。秋や冬の季節にぴったりです。

−アイスなのにケーキのような食感を楽しめるアイスってどういうことでしょう?

アティター:実は、Deliche(デリチェ)はグリコ研究所の新技術を使って開発されたアイスなんです。冷凍してもしっとりやわらかい状態のアイスができるというもので、これまでにないケーキのような食感を楽しめます。具体的には、カップのなかにバニラアイスと、ガトーショコラケーキと、その間に食べごたえや食感プラスするため、ココアクッキーが入って3層構成のデザートアイスです。カフェで食べるガトーショコラって、アイスやホイップといっしょに食べますよね。濃厚な甘さと、すっきりさが組み合わさっているイメージ。それを片手で簡単に味わえるようなアイスをめざしていました。

−なるほど、Deliche(デリチェ)がその新技術を使った初めての製品ということですね!具体的に、どうやって製品開発を進めたんですか?

アティター:まずは、新技術をどのように活用していきましょうかという宿題を、研究所からもらいました。本当にゼロからのスタート。そこで、秋はどのようなアイスが売れる傾向があるのかといったデータを集め、企画をして具体的に形をつくっていきました。パッケージはどのような容器を使うのか、味の組み合わせのバランスはどの割合が一番良いのか。研究所と製造部、技術開発部と私の5名ほどのチームで検討を繰り返しました。

−前例がないぶん、いろいろと苦労もあったのでは…?

アティター:そうですね、味のバランスが特に大変でした。ケーキの部分と、アイスのちょうど良いバランスを見つけるために、いろんな人に試食してもらってはブラッシュアップというサイクルを、何度も繰り返しました。ほかにも、新技術ということもあって製造面で苦心したり、コミュニケーションの苦労もありました。特に製造面などでは分からない用語もあり、理解するのが難しかったですね。他にも本当にいろいろ難しいことはありましたが、開発をはじめて約1年半、ようやくDeliche(デリチェ)が完成したんです。

−完成したときは、どんなお気持ちでしたか?

アティター:やっとできた!という達成感でいっぱいでした。それと同時に、系列品もつくっていきたいという気持ちも湧いてきました。あっ、よければ食べてみませんか。

インタビュー

−今まで食べたことのない、まさに新食感!やさしい甘さで、心が満たされる気持ち…。

アティター: Deliche(デリチェ)は食感がしっとりやわらかく、素材もたっぷり使用していて、とても贅沢な大人のデザート。ターゲットは30〜40代の方なので、特に仕事終わりやリラックスしたいときに、自分へのご褒美として食べてもらいたいです。

【番外編】お菓子をつくる人は、やはりお菓子好き?

−ここからは、中国人の楼(ロウ)さんも交えて、お菓子づくりに携わる人たちの日常にふれてみたいと思います。

中国人の楼(ロウ)さんも交えて

−お菓子づくりに携わるということは、やっぱりおふたりともお菓子が好きなんですか?

アティター:好きですよ。実は子どものころ、タイにいたときからよくポッキーを食べていました。妹といっしょに、どちらが早くポッキーを食べ進められるかで競ったり、Glicoのポッキーは思い出のお菓子です。

ロウ:私は、Glicoに就職して日本に来てから、お菓子をよく食べるようになりました。子どものころは、特別お菓子好きではなかったんですが、ポッキーやプリッツは小学校や中学校の遠足で必ず持っていくお菓子の定番でした。それをみんなでシェアしたり、私もGlicoのお菓子に思い出があります。

−みなさんが子どものころから、日本のポッキーやプリッツは、タイや中国でも親しみのあるお菓子だったんですね。日本のお菓子と、自分の国のお菓子での違いってありますか?

アティター:タイでは、トロピカルなフルーツをそのままお菓子として食べることが多いです。日本の和菓子などのように、砂糖をふんだんに使ったお菓子は少ないと思います。

ロウ:中国ではしょっぱいお菓子も多く、たとえばヒマワリの種などをおつまみ感覚で食べることがよくあります。それにしても、日本はお菓子の種類がとても豊富で、はじめは驚きました!

アティター:たしかに、日本はお菓子のバリエーションがとても豊富だと思います。チョコとビスケットなど、組み合わせの種類も多いですよね。

ロウ:バリエーションもそうですが、Glicoで働きはじめてからは特に、味やパッケージ、コンセプトなど、細かいところまでこだわっているんだと気づいて感心しました。

−日本のお菓子にそんな特徴が!おふたりはプライベートでも仲がいいんですか?

アティター:オフの日によくふたりで遊びに出かけたり、スイーツを食べに行くこともありますよ。

お菓子づくりに携わる人たちの日常

ロウ:アティターさんは私の先輩ですが、同じ外国人として共通の話題も多いし、昨年入社したときからとても仲良くしてもらっています。

−たしかに、おふたりはとても仲が良さそうですね。スイーツは何を食べに行ったんですか?

アティター:タルトを食べに行きました。タイ人の私としては、フルーツがたくさんのったタルトがとても好きですね。

ロウ:そういえば、アティターさんと親しくなったのも、いっしょにケーキを食べに行ったことがきっかけでした。

アティター:ロウさんは仕事も頑張ってるし、先輩と後輩の関係なく、私のほうから仕事の相談をしても、いつも応援してくれるんです。プライベートでも遊んでいて楽しいし、お互いに支え合える、良い関係だと思います。


外国人のおふたりからすると、日本はお菓子やスイーツが豊富という印象があるようですね。そんなスイーツ好きなアティターさんが開発したDeliche(デリチェ)。こだわりが詰まった一品をぜひ、味わってみてください。

  • 走るの大好きコピーライター

    走るの大好きコピーライター

    西道 紗恵