昭和40年代〜高度成長期の世相を反映したグリコのおもちゃたち。

Glicoは、“おやつとおもちゃの世界”に住んでいる子どもたちに、栄養菓子としてグリコとオモチャを届けづつけてきました。その中でもとりわけ現在40代、50代の方にとっては懐かしさに震えてしまうのが、今回のミニチュアシリーズなのでは?
時は高度成長期の日本を象徴する“大阪万博”を控え、盛り上がりを見せる昭和40年代前半。カラーテレビや 電子レンジが徐々に世の中に広がり始めてきた中で、オモチャ もグンとカラフルになっていきました。昭和47年には、グリコのオモチャも男の子用、女の子用に分けられて、よりリアルに進化していきました。

「男の子のオモチャ」箱を振って中身を想像する。スポーツカーが出たら大当たり!

おもちゃを見れば、その時の流行が一目でわかるのがグリコのおもちゃの楽しいところ。レーシングブーム全盛期だった昭和40年代。男の子たちは夢を乗せてくれるミニカーが欲しくてたまらなかったものです。「ブ~~ン」と家のちゃぶ台や畳の上で小さな車を走らせては、妄想の世界に浸っていた兄の姿を今でも覚えています。
もちろん、グリコのおもちゃにもその波は反映されていました。セダンやスポーツカー、高級外車…。その頃どんな車が街を走っていたのかも、これらが教えてくれるからスゴイですね。しかもちゃんと連結部分が付いていたり、シートに人が乗っていたりとディテールへのこだわりも完璧です。画用紙に道路や家を描いて、小さな単車やバスを配置して…。

いつの時代もそうですが、グリコのおもちゃには子どもたちの想像力をかきたてる仕掛けがいっぱい。『少しずつ集めては、自分だけの街を創る』。
ゲームが遊びの主流となっている今、そんな昭和な遊び方はやはり懐かしく、素敵なものに思えて仕方がないものですね。

「女の子のオモチャ」 ちゃんと集めておけばよかった、、悔やまれるほど可愛い、ミニチュアシリーズ

着せ替え人形や、お母さんのまねごとができるキッチン玩具がもてはやされた昭和40年代。本物さながらのレンジ器具や毛糸編機を誕生日やクリスマスに買ってもらった懐かしい思い出が蘇りますね。テレビでは魔法使いものの“まんが”が人気となり、子どもたちの間では魔法の棒を振り回すことしかり、『ごっこ遊び』が旬な遊びのひとつでした。

そんな中で現れた、親指ほどの小さなキッチンや三面鏡、電子レンジに女の子たちが目をキラキラ輝かせたのも当然のこと。欲しかったものが顔を出したときの嬉しさ、その反対に、祖父や祖母が女の子用と間違えて男の子用を買ってきてくれた時の言いようのない悲しさ(泣)。すでに持っていた箪笥とぴったり合う椅子に出会えたりと、セットで集められることもミニチュアコレクションの醍醐味でした。

それほどこの小さなおもちゃが子どもたちの心をひきつけたものは、単なるオマケではなく、担当者が『遊ぶ』ということを本気で考えて作った“おもちゃ”だからなのでしょう。お母さん方におもちゃのアイデアを公募するほどの本気ぶりにも驚かされますが、『悲しいことを連想させるようなモノは作らない』。そんな約束ごともあったらしいですよ。

  • 2児のママライター

    高橋弥生