マテリアリティ(重要課題)

Glicoグループは、企業理念「おいしさと健康」を実現し、事業を通じて社会に貢献し続けていくために、取り組むべきマテリアリティ(重要課題)を明確にしたうえでの活動が重要であると考えています。

2019年6月、消費者、取引先、従業員、株主・投資家等のステークホルダーの声を踏まえ、マテリアリティの特定を実施しました( 「CSRレポート2019」参照)。今回は、さらに持続可能な社会の実現に貢献していくことを目指して、グローバルにおける社会課題の視点を強化し、社外の有識者からもご意見をいただきながら、マテリアリティの見直しを行いました。

この度特定したマテリアリティの内容をもとに、中長期における目標・KPIを策定し、活動を推進していきます。

マテリアリティマッピング

マテリアリティの特定プロセス

取り組むべきマテリアリティを明らかにするために、調査・分析を行いました。分析の際は、国連グローバル・コンパクトの10原則、持続可能な開発目標(SDGs)、ISO26000の他、GRIスタンダードやSASB等の示す非財務情報開示基準、FTSEやMSCIをはじめとするESG評価機関の評価項目等を参照しています。 具体的な特定プロセスは以下の通りです。

①マテリアリティ候補案作成
Glicoグループの企業理念・行動規範・経営計画等をもとに、国連グローバル・コンパクトの10原則やSDGs等の国際的な枠組み、ISO26000・GRIスタンダード・SASB等のガイドライン、各種ESG評価項目等の視点も加え、マテリアリティの候補項目をリストアップしました。

②ワーキンググループで検討
関係部署を交えたワーキンググループによる検討を実施。①でリストアップしたマテリアリティ候補項目を、「ステークホルダーの要請・期待」と「事業への影響度」の2軸でマッピングし、優先して取り組むべきマテリアリティ候補の案を抽出しました。

③CSR委員会で議論
②で抽出したマッピング案・優先して取り組むべきマテリアリティ候補の案について、経営層が参加するCSR委員会において議論を実施しました。

④有識者ヒアリング
③で議論されたマテリアリティ候補案について、妥当性を確認するため、外部の有識者にヒアリングを実施。いただいた提案・指摘内容をもとにマテリアリティ案を再評価しました。

<ご意見をいただいた有識者>

2020年6月に実施した有識者ヒアリングの様子

<主なご意見>

◆商品・サービスを通じた価値提供について
・『安全・安心な商品・サービスの提供』は、食品企業として重要です。「食の安全」を確保するため、さまざまな取り組みが行われていると思いますが、それだけでは消費者が「安心」できるとは限りません。これからの時代は、人権や動物福祉(アニマルウェルフェア) ※1に配慮されていることも「安心」に大きく関係すると考えます。Glicoグループがこれからの時代に提供する「安全・安心」を深堀したうえで活動を推進し、その情報を積極的に開示することを推奨します。
・『人々の健康への貢献』のためには、摂りすぎると健康を損なうリスクのある成分(糖類、塩分等)を減らすだけではなく、摂り続けることで健康になる機能性を持つような付加価値の高い商品・サービスの拡大を期待します。

◆人権課題について
SDGsの目標である2030年に向けて、人権課題に対するステークホルダーの関心はさらに高まると考えます。例えば、発展途上国からの原材料調達において、児童労働や強制労働が行われていないか等の『サプライチェーンの環境社会配慮』が重要になります。また、長時間労働が行われていないか等、従業員の『労働安全衛生』が十分に担保されているのかということも、人権課題の一つとして重要です。事業活動や取引関係を通じた人権への負の影響を特定し、防止し、軽減し、対処する『人権尊重のマネジメント』を推進し、その活動を積極的に情報開示すべきです。

◆環境課題について
『気候変動の緩和と適応』『生物多様性※2の保全』はグローバルにおいて重要な課題です。これまでは、気候変動の「緩和」に関する活動が注目されていましたが、気候変動の影響が拡大し、異常気象が多発している中、「適応」に関する活動の重要性が高まっています。このことは、商品・サービスに不可欠な原材料の調達等にも直結します。環境負荷を下げ、気候変動への「適応」も進めるべきです。

◆今後について
・Glicoグループの商品・サービスを使用し続けることで、「健康に良い」だけではなく、人権、環境、消費者課題の解決にも繋がることを期待します。
・時代の変化や今後の事業活動を踏まえ、3~5年後にマテリアリティやポートフォリオを見直すことを推奨します。

※1 動物福祉(アニマルウェルフェア)とは
動物が、健康で、快適で、十分な栄養が与えられ、安全で、動物本来の行動が可能であり、痛み、恐怖、苦痛等の不快な状態に苦しんでいない状況で飼育されていることを意味します。

※2 生物多様性とは
地球上の生態系、種、遺伝子の「多様さ」を示します。私たちの暮らしは食料や水の供給、気候の安定等、生物多様性を基盤とする生態系から得られる恵みによって支えられています。

⑤取締役会での議論を経て策定
④で再評価・整理された課題およびGlicoグループにおける位置付けについて、2020年7月15日に江崎グリコにおける取締役会での議論を経て、Glicoグループのマテリアリティを策定しました。

今後の取り組み

◆商品・サービスを通じた価値提供について
企業理念「おいしさと健康」を実現し続けるため、世界の人々がおいしくて健康な食と生活習慣を取り入れ、よりよい毎日を送るための商品・サービスを拡大します。また、食品企業として、商品・サービスの安全・安心はもちろんのこと、バリューチェーン全体の安全・安心を高めていきます。

◆人権課題について
「Glicoグループ人権方針」のもと、ステークホルダーの皆さまとともに活動を推進します。

◆環境課題について
「Glicoグループ環境ビジョン」を策定し、気候変動の緩和と適応、生物多様性等に関する長期的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みます。

このように、事業を通じて人々の健康に寄与するとともに、さまざまな社会課題の解決に取り組み、持続可能な社会に貢献することを目指して活動していきます。

マテリアリティの特定結果をもとに、中長期における目標・KPIの策定を行う予定です。策定したKPIについては、本ホームページにて公開します。

尚、時代の変化や今後の事業活動を踏まえ、2024年にマテリアリティの見直しを検討予定です。