ダイバーシティ&インクルージョン推進

基本的な考え方

Glicoグループは、多種多様な社会課題を解決するために、ダイバーシティ&インクルージョンに真摯に取り組んでいます。私たちは、さまざまな個性を持つ従業員一人ひとりが、Glicoの存在意義(パーパス)とありたい会社の姿(ビジョン)の実現のために、自身の能力や経験を生かして活躍することが、新しい価値の創出の鍵を握ると考えています。また、同じ志を持つ社外の方々や組織と連携し、活動の輪を広げながら社会課題の解決に取り組む姿勢も大切にしています。

ダイバーシティ & インクルージョン取り組み

私たちは、ダイバーシティ&インクルージョンが業務上のプロセスで実装される組織を目指し、「認知」、「行動」、「文化」の3つのフェーズでの組織づくりを推進しています。すべての従業員が等しく組織の⼀員だと感じられ、建設的な意見を出し合い、前向きに切磋琢磨して成果を創出する組織を目指しています。

 

社内イントラネットの多言語化対応およびGlobal Must Read枠の構築

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社内イントラネット

Glicoグループでは、国籍の違うグループ従業員全員が一体となり、目標に向かって日々の業務に取り組むことが重要と考え、インターナルコミュニケーションを推進しています。そのため、社内イントラネットを事業展開国に合わせて多言語化対応とし、経営層からのメッセージや創業のDNA等、グループ従業員が理解すべき情報はGlobal Must Read枠に掲載して発信しています。

D&I Weekの開催

D&I Week 2022

2021年からD&I weekを開催しています。初年度は「認知」のフェーズとして、従業員一人一人がインクルージョンをより深く理解することを主目的に実施しました。具体的には、インクルージョンを阻む壁と言われている『無意識のバイアス(先入観や誤解)』をテーマとし、「インクルージョンとは何か」、「バイアスと上手に付き合うにはどうしたらよいか」といった知識と認知の方法を学びました。2022年は「行動」のフェーズとして、『インクルーシブ・コミュニケーション』をテーマとしました。一人一人がインクルーシブな言葉や行動を選択して実践するスキルを学び、行動発揮を促すことをサポートしています。

女性の活躍推進

Glicoグループでは、企業価値向上の観点から、女性活躍推進が重要と考えています。具体的には、女性の役員・管理職への登用を促進するほか、女性従業員のキャリア開発研修や上司を対象としたダイバーシティマネジメント研修等を実施しています。さらに、子育て支援に関する各種制度を充実させています。

 

「くるみん」マークの認定

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「くるみん」マーク

江崎グリコでは従来より、従業員の仕事と家庭・育児の両立のための各種施策を実施しており、2007年に厚生労働省から「くるみん」マークの認定を受けました。

<事例>女性キャリア開発ワークショップ、上司向けダイバーシティマネジメントセミナー

ダイバーシティ推進施策の一つとして、20~30代の女性を対象に4日間のキャリア開発ワークショップと、その参加メンバーの上司を対象に、2日間のダイバーシティマネジメントセミナーを毎年実施しております。女性従業員に対する、今後のキャリアを考える重要性の理解促進と、その実現にむけたスキルの開発を行っています。そして上司を対象に、部下の多様なキャリアを理解し、その活躍をサポートする方法を学ぶセミナーを実施しています。

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研修の様子

GlicoのCo(こ)育て

Glicoは、従業員が「Co育て」を起点に自らライフデザインを行い、多様な人財が活躍できる企業風土を目指しています。「Co育て」とは、Glicoグループが提唱する子育ての考え方で、家族のコミュニケーションを育み、父親や母親、周囲の人たちが協力して育児を行うことを目指すものです。
「Co育て」の基盤として「Co育てPROJECT」という子育てに関する社会課題解決プロジェクトを推進しています。 「Co育てPROJECT」とは、子どものココロとカラダを育てる土壌として妊娠期からの子どもの発育と子育て環境に着目。新しい命を宿した瞬間からはじまる家族のカタチを「Co育て」とし、特に子どもと一番近い父母の育児が、わきあいあいと(Communication)、上手に協力しながら(Cooperation)、一緒に子どもを育てる(Coparenting)ことで、子どものココロとカラダの成長を育む世の中にしていきたいという想いのもと推進しているものです。
>>Co育てPROJECTページ

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「Co育て休暇」

「Co育て休暇」は「Co育て」の取り組みの一つで、不妊治療や妊活、育児、子・孫の看護や検診、学校行事への参加のための有給休暇です。以下の4種類がありますが、このうち「Co育てMonth」は子どもの出生後6か月以内に1か月の休暇取得を必須とするものです。男性従業員の育児参画をさらに推進するとともに、対象者の休暇取得をきっかけにして、職場のメンバー全員が働き方についての意識と行動を見直し、生産性の向上とそれぞれのライフの充実を実現することを目指しています。 

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育児休業等及び育児目的休暇(Co育てMonth含む)の取得者数

男性 女性
2020年度 57名 22名
2021年度 43名 26名
2022年度 31名 18名

2020年度から3年連続100%取得している図

粉ミルク費用補助

江崎グリコは、満1歳までの子を養育する従業員を対象に、乳児用粉ミルクの購入代金を一部補助する制度を設けています。

 

子の看護休暇

江崎グリコは、小学校3年生までの子を持つ従業員を対象に、負傷したり、疾病にかかった子の世話をするため、あるいは子の疾病予防のために年次有給休暇とは別に休暇の取得を認めています。子1人あたり1年間に5日まで、子が2人以上の場合は10日まで取得できます。

 

従業員向け保育施設「こどもぴあ保育園 神戸」

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こどもぴあ保育園 神戸

子育て世代の従業員が安心して働ける職場環境を整備する一環として、2019年4月、神戸工場の敷地内に従業員向け保育施設「こどもぴあ保育園 神戸」を開園しました。276㎡の敷地内には171㎡の園庭を備え、子どもが遊びに専念できるさまざまな運動プログラムを用意しています。工場の操業に合わせ、土曜・日曜・祝日も開園しています。

<事例>ユニ・チャーム×Glicoコラボ 企業向け両親学級「みんなの育休研修」

粉ミルク・液体ミルクの「アイクレオ」を製造する江崎グリコと、紙おむつ「ムーニー」などを製造するユニ・チャームが手を取り、企業で従事しているプレパパママ従業員に向けて、企業内で実施するオリジナル両親学級「みんなの育休研修」の無償提供を開始しました。日本は、育児先進国と比較し、男性の家事・育児時間が少ないと言われます。2022年 4 月から改正育児・介護休業法が順次施行され、子どもの出生直後に父親が休みを取りやすくなる「産後パパ育休(出生時育児休業)」などが新たに設けられました。研修では、産休や育休の取得予定者などを対象に、男性育児の必要性と影響、育児で負担の大きい“授乳”“睡眠”“排泄”の方法などについて、当社の栄養士・子育てアドバイザーなどの話を交えて紹介しています。多くの企業様、官公庁様に受講いただき、育休取得の後押しになったとの反響をいただいています。
≫ 詳細はこちら(プレスリリース)

みんなの育休研修イメージ画像と、デモ研修での「おむつの替え方」体験中の写真

<事例>「イクメン企業アワード2020」理解促進賞を受賞

「イクメン企業アワード」とは、厚生労働省が育児を積極的に行う男性=「イクメン」を応援し、男性の育児休業取得を促進するイクメンプロジェクトの一環として、男性従業員の育児と仕事の両立を推進する企業を表彰するものです。江崎グリコは、「Co育てPROJECT」を中心とする取り組みが、男性の育児を積極的に支援する活動として評価され、理解促進賞を受賞しました。
≫ 詳細はこちら(プレスリリース)

(右)2020年11月授賞式の様子

<事例>「国連グローバル・コンパクト2021年リーダーズサミット」への登壇

国連グローバル・コンパクト 2021 年リーダーズ・サミットは、国連事務総長をはじめ、世界中のリーダー達がスピーカーとして登壇し、SDGs 加速のために議論するオンラインサミットです。Glicoグループでは、2019年に「国連グローバル・コンパクト」に署名し、持続可能な社会の実現に向けて、さらなる貢献を目指し取り組んできました。2019年に当社で始動した「Co育てPROJECT」は、パートナーや周りの家族が協力して子育ての課題に社内外で取り組むプロジェクトです。この度、 「Co育てPROJECT」が “Gender equality”取り組みの1つとして評価され、リーダーズサミットにて、当社取り組みについてご紹介しました。
≫ 詳細はこちら(プレスリリース)

 

「国連グローバル・コンパクト2021年リーダーズサミット」の様子

再雇用の取り組み

従来から導入している定年後再雇用制度(シニア社員制度)について、2021年4月法改正の努力義務対応として2021年4月にシニア社員制度を改定し、最長70歳までの雇用延長を可能としました。この改定により、年齢に関係無く業績貢献できる従業員が活躍できるようにしました。 また、一度退職した従業員を再雇用するカムバック制度も導入しており、現在もカムバックしている従業員が活躍しています。

 

障がい者雇用の取り組み

障がい者雇用について、江崎グリコでは3%以上の雇用率を目標に雇用拡大、定着促進の取り組みを推進しています。 また、国内の全てのグループ会社で法定雇用率を達成することを目指し、国内グループ会社では業務の精査や適材適所の採用等を実施しています。

2020年度 2021年度 2022年度
障がい者雇用率(%) 3.30 3.33 3.43

※障がい者雇用状況報告書(ロクイチ報告)より数値引用

多様な人財が適材適所で活躍できるための施策

Glicoグループでは、多様な人財が適材適所で活躍するためにさまざまな施策を行っています。2018年度においては、障がいのある人がその障がいの種類にかかわらず活躍できる職場を目指し、2018年10月1日には、新たな職場「スマイルファクトリー」を本社敷地内に開設しました。この職場では輸出商品のラベル貼り等を行い、外部委託してきた業務の内製化を図りました。「やりがいを感じる」「必要とされていることを実感できる」体制づくりを進めるとともに、作業場はもちろん休憩スペースにも障がいの種類にかかわらず働きやすい環境を整えています。今後は障がいがハンデとならない職務の開発や、長期雇用を支援する体制と仕組みづくりにも取り組んでいきます。
また、「スマイルファクトリー」では、ノーマライゼーション(障がい者と健常者が平等に当たり前に働ける環境)の実現を目指し、従業員は常時見学可能としています。

外国籍従業員採用の取り組み

Glicoグループでは、事業のグローバル化に伴い外国籍従業員の雇用を進めています。過去には米国、中国、韓国、スイス、タイ、ベトナムから人財を採用してきました。今後もダイバーシティ&インクルージョンの観点から、外国籍従業員の雇用を進めていきます。

 

多様な性への取り組み

Glicoグループでは、LGBTQ等の性的マイノリティの方(以下、「LGBTQ+」)が働きやすい職場環境に加え、全ての従業員が多様な性の形をオープンに理解し認め合う風土醸成に向け、社内セミナー研修やeラーニングによる教育等の活動、福利厚生に関する施策の検討を進めています。
人権方針では、「(前略)性別、性的指向、性自認、性表現、(後略)を理由とする差別を行いません。」と明記しています。
また、2021年度からは慶弔規程を一部改訂し、「慶弔金及び休暇付与」の対象を、異性であるか同性であるかを問わず、事実上婚姻と同様の関係にあると会社に届出を行った者と定義しました。LGBTQ+に加え、事実婚についても対象として認め、個人の考えや家族の形の多様化に対応しています。

PRIDE指標2023のロゴマーク

江崎グリコ株式会社は、企業や団体の LGBTQ+に関する取り組みを評価する「PRIDE 指標2023」において、「ゴールド」を2年連続で受賞いたしました。Glico グループとして「ゴールド」を受賞する企業は、江崎グリコのほか、グリコチャネルクリエイト株式会社、グリコ栄養食品株式会社で2年連続となり、グリコマニュファクチャリングジャパン株式会社は初受賞となりました。
>>LGBTQ+の取り組み「PRIDE指標」で2年連続「ゴールド」受賞について