食とビューティー・ヘルスの新トレンド 世界が注目するナッツの王様、アーモンドから考える 健康効果への期待で大注目! 実はすごいアーモンドの力

5月30日はアーモンドミルクの日。それに先駆け、28日に開催されたのが、アーモンドの健康効果に着目したオンラインセミナーだ。アーモンド研究の最新レポートや注目の栄養成分、その恵みを食生活に取り入れるポイントについて、各界の専門家たちによる解説やパネルディスカッションが行われた。

1日25粒のアーモンドで 食物繊維やミネラルを効率的に補える

牛乳、豆乳に次ぐ「第三のミルク」といわれるアーモンドミルク。その市場は年々拡大しており、米国では過去5年間で145%も成長(2014~2019年)。日本でも大きな話題を呼んでいる。なぜ、今アーモンドが注目されているのか。セミナー第一部では、アーモンド研究の第一人者である慶應義塾大学医学部教授の井上浩義氏が、その理由を解説。日経BP総研の藤井省吾とともに、アーモンドの魅力と可能性を探った。

慶應義塾大学医学部 教授 井上 浩義氏

藤井:ナッツの中でも“王様”と呼ばれるほど、栄養価の高いアーモンド。他にはない、どんな特徴を有しているのでしょうか。

井上:アーモンドは中央アジアの砂漠地帯が原産です。故に水分が2%しかない代わりに、油脂を55%も含んでいます。脂質の多くは、必須脂肪酸であるオレイン酸です。また、脂溶性のビタミンEも豊富に含まれ、抗酸化力を高めることでも知られています。

藤井:さらに食物繊維やミネラルも豊富なアーモンドは、体に必要な栄養素を1粒で手軽にとれるというわけですね。

井上:日本人の食物繊維不足は大腸がんリスクとも相関する大きな課題ですが、アーモンドは全てのナッツの中で最も食物繊維を多く含んでいるため、不足を補うのにも最適。そのまま食べても、ミルクにしても効率よく栄養摂取を行えるのが特長です。

藤井:健康効果を得るために、アーモンドは一日どのぐらい食べればいいのでしょうか。

日経BP 総合研究所 副所長 兼 メディカル・ヘルスラボ 所長 藤井 省吾氏

井上:私は1日25粒(25g)を推奨しています。日本人に必要な食物繊維摂取量は1日19gといわれますが、実際の摂取量は平均で16g程度。アーモンド25g中に含まれる食物繊維量は3gなので、その差を埋めようという計算です。

藤井:なるほど。でもカロリーをとりすぎることになりませんか。

井上:アーモンドの表示カロリーは高めですが、細胞壁が非常に密で固く、取り方によって消化・吸収の割合が異なるので、表示されているカロリーと実際に摂取するカロリーに相違があります。例えば100kcalのアーモンドだとしても、実際に摂取するのはその70~80%程度です。加えて、アーモンドには他の食材のカロリーの吸収を抑える働きがあり、食べごたえも十分なので、むしろダイエット食品としても重宝すると考えています。

藤井:栄養豊富でダイエットにも寄与するアーモンド。先生は日々どのように取り入れていらっしゃいますか。

井上:ビニール袋に小分けしてポケットに入れ、小腹がすいたら食べていますね。また朝は、砕いたアーモンドと黒胡椒をエゴマ油に混ぜてパンに塗ったり、アーモンドミルクでババロアを作ったりもしています。こうすることで1日25gは簡単に達成できるので、ぜひ試していただきたいですね。


アーモンドに含まれるミネラル類と推奨摂取量

文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」 ※本セミナーのスライドより作成

アーモンドには、日本人に不足しがちなマグネシウムや鉄をはじめ、体に必要な複数のミネラルが豊富に含まれている。しかも含有ナトリウムはごくわずかなので、塩分のとりすぎや高血圧の防止にも役立つ

アーモンドのある食生活で 体の中からキレイと健康を実感

第二部のパネルディスカッションでは、管理栄養士の安中千絵氏、皮膚科医の髙瀬聡子氏、モデルの松島花氏が登壇。日経BP総研・西沢邦浩の進行のもと、アーモンドがなぜ美容や健康に資するのかを医学・栄養学的知見や実感コメントから検証するほか、アーモンドを暮らしにおいしく取り入れる方法について考察した。

モデル 松島 花氏

西沢:若さや健康を保つために気をつけていることはありますか。

松島:一番は食生活ですね。忙しいとついつい外食やテイクアウトに頼りがちなんですが、それが続くと肌や胃の調子が悪くなることがあって。でも自分でごはんを作ったり、意識して温野菜やフルーツを多めにとるようにすると、お肌も体の調子も改善されるんです。そういうことを繰り返すうちに、やっぱり体は食べるものからつくられているんだなと実感するようになりました。

髙瀬:お肌は体の鏡なんですよね。皮膚には体の不調が最初に表れる。だからお肌がキレイな人は健康で、老化をしにくいのだといえます。人に老化をもたらすのは、酸化と糖化です。酸化は体の“さび”、糖化は体の“こげ”といわれますが、この2つを抑えることが、若さと健康を保つ秘訣となります。なかでも酸化予防には、紫外線から身を守る南国のフルーツなど抗酸化力の高いものを食べるのが効果的です。当院の患者さんでも、そうした食生活を心がけていらっしゃる方はお肌もキレイで、レーザー治療後の色素沈着もしにくいなど、予後もスムーズなんです。

管理栄養士 安中 千絵氏

安中:糖化を抑える食事方法としては、AGEs※を「とらない」「つくらない」の2つがあります。AGEsはたんぱく質を高温で加熱したときにできるため、AGEsを「とらない」ためには、食材だけでなく調理方法の見直しも大切。揚げ物や炒め物などはなるべく避けるようにしましょう。また、AGEsを体内で「つくらない」ためには、高血糖を抑えることが肝心です。ごはんなどの炭水化物や加糖の入った飲料などはできるだけ控え、野菜や果物をたっぷりとっていただくことが抗糖化に、そして抗酸化にもつながります。
※AGEs:Advanced Glycation End Productsの略。糖化により生成される物質「終末糖化産物」のこと。

西沢:2017年の「世界の疾病負荷研究(GBD:Global Burden of Disease)」を分析した論文では、健康寿命を短くする食事リスク因子として「全粒穀物の摂取量が低い」「ナトリウム(塩分)のとりすぎ」「果物不足」に続く4番目に「ナッツ不足」が挙げられています。「野菜不足」は5番目に挙げられており、実は野菜よりもナッツ不足のほうがリスクになるというわけです。世界で注目されるナッツには、どんな健康効果があるのでしょうか。

ウォブクリニック中目黒 総院長 髙瀬 聡子氏

安中:種子であるナッツ類は、栄養の固まり。食物繊維や必須脂肪酸、ミネラルが豊富である一方、糖質が少なく血糖値が上がりにくいのでダイエットにも最適です。日本の食生活にも、もっと気軽に取り入れるべき食品だと思います。

髙瀬:ナッツには、インシュリンの抵抗性を改善するものが多いのも特長です。小まめに摂取することで、食事による急激な血糖値の上昇を抑える効果があります。またナッツの中でも、アーモンドにはビタミンEやポリフェノールといった抗酸化物質が多く含まれているので、肌老化の大敵である酸化の予防にも役立ちます。

松島:たしかにアーモンドを日常的に食べるようになってから、乾燥肌や冷えが改善されたように感じています。私の場合は、小腹がすいたときには粒アーモンド、のどが渇いたらアーモンドミルク、と2つのタイプを使い分けて、異なる食感やおいしさを楽しんでいます。

日経BP 総合研究所 客員研究員 西沢 邦浩氏

髙瀬:アーモンドミルクは欧米でも人気ですね。私は一昨年イギリスでオーソモレキュラーという栄養療法を学んでいたんですが、現地ではアーモンドミルクが当たり前のように飲まれていました。特に牛乳摂取後による頭痛やめまいなど、一見アレルギーと気づかれにくい遅延型アレルギーに悩んでいるような人は、アーモンドミルクに置き換えることで不調が軽減されるケースが多いようです。

西沢:アーモンドミルクはそのまま飲んでもおいしいですが、アレンジドリンクや料理などにも活用できそうですね。

安中:飲料として楽しむなら、スムージーがおすすめです。ビタミンEが豊富なアーモンドミルクは、ビタミンCの多いキウイやいちご、柑橘類などと合わせると相乗効果で栄養価も高まります。アーモンドミルクは糖質が少ないので、プロテインのベースにしてもいいですね。また、味噌との相性も抜群なので、だしの代わりにアーモンドミルクを使って味噌汁を作ったり、鯖の味噌煮缶にアーモンドミルクを入れてスープにしてもおいしいですよ。

松島:お味噌汁は毎日飲むものだから、アーモンドを継続的にとるのにぴったりですね。私も、冬の間は味噌仕立てのアーモンドミルク鍋をよく楽しんでいます。あと朝はバナナやプロテインと一緒にアーモンドミルクをスムージーにして飲んだり、シリアルにかけて食べたりも。第三のミルクといわれるアーモンドミルクですが、私にとっては「第一のミルク」になりつつありますね(笑)。

江崎グリコ株式会社 執行役員 健康事業マーケティング部カテゴリーマネージャー 兼 クロスリージョナル・ブランドリーダー 木村 幸生氏

江崎グリコはみなさんの アーモンドライフを応援します。

世界では今、動物性のミルクから植物由来の乳代替製品への意識が高まっています。なかでもアーモンドミルクは、米国乳代替飲料市場の65%を占めるほどに成長しています。
 江崎グリコがアーモンドと出合ったのは1930年のこと。創業者・江崎利一が産業視察団の一員として渡米したのがきっかけです。1955年にはアーモンドを使った製品を発売し、当時まだ日本で知られていなかったアーモンドを全国に広めました。
 「おいしさと健康」を実現するために、江崎グリコはこれからもアーモンドと共に健康な毎日を支えてまいります。