そうだったのか!サンタさんに聞く、クリスマスの正しい過ごし方

もうすぐ年に一度のクリスマス。みなさん、今年の予定はもう立てましたか?夜景の見える高級レストランで食事、友だちと一緒にパーティー。恋人のサンタクロースとショッピングもいいですよね。クリスマスをどこで誰とどう過ごすかは、12月の最重要課題。どこも混み合うのでプランを決めたら、早めに予約しようと思っている方も多いでしょう。

でもそのプラン、ちょっと待ったー!

そもそもクリスマスって本当は何をする日なのでしょう?みんなでワイワイ楽しむ日?高価なプレゼントがもらえる日?私自身すでに数十回のクリスマスを過ごしてきましたが、肝心なことを知らないような……。そこで今回「クリスマスの正しい過ごし方」について、サンタさんに直接質問してきました!
※インタビューは2015年に実施しました。

↑答えてくれたのはこの方。アジア地域、日本でただ1人の公認サンタクロース、パラダイス山元さんです。

Answer1.クリスマスは家族と一緒に過ごす日です

――サンタさんに質問です。クリスマスって本当は何をする日なのでしょう?

日本ではクリスマスは恋人とデートしたり、友だちと出かける人という人が多いですよね。でもそれは、日本だけで行われているちょっと変わった習慣なのです。クリスマスは本来、宗教的な意味合いが強かったのですが、現在は家族の絆を確かめ合うというのが世界共通の認識。海外では家族と一緒にごちそうを食べたり、お家で過ごすというスタイルが定番です。クリスマスイブには、お店も閉まっているところが多くて、クリスマスだからどこかに出かけようー!という発想はありません。日本でもお家で、家族一緒に過ごすクリスマスをもっと楽しんでほしいなあ、というのがサンタさんの本音です。

Answer2.「サンタさんはいます」と堂々と言いましょう

――クリスマスの定番といえば、「サンタさんは本当にいるの?」という子どもの無垢な質問に大人はどう答えればいいのでしょうか?

「サンタさんはいます」と言ってあげてください。簡単なことです。全国のお父さんお母さん、子どもたちのこの質問に何と答えていますか?「いたらいいねー」なんて、はぐらかしていませんか?北極に一番近い世界で一番大きな島、グリーンランドに長老サンタさんが住んでいて、世界中の子どもたちが、いつもいい子でいるかどうかを、優しく見守ってくれているんだよと。さらには、世界各国に、長老サンタクロースの命を受けた、グリーンランド国際サンタクロース協会というサンタさんたちの組織がちゃんとあって、そこに所属する公認サンタクロース120名が、現在世界各国で活動しています。まずはこの事実を大人のみなさんに知っていただいて、「サンタさんは本当にいるの?」という子どもの質問に、堂々と答えられる方が増えると公認サンタクロースとしてはとってもうれしいです。

↑公認サンタクロースのみなさん。この写真がサンタさんはいることを証明していますね。

Answer3.プレゼントの中身は重要ではありません

――日本には、クリスマスは高価なものをおねだりしてもいいという風潮がありますが、これも独自の習慣でしょうか?

困ったことに、それは日本だけの習慣なんです。サンタさんってただプレゼントを運んでくる人ではないんですよ。大切なのは1年間いい子にしていたかどうか。それは子どもも大人も同じです。いい子でなければサンタさんはお家に来てくれないですし、プレゼントももらえないんです。高価なものがもらえて当然の日と思っているとしたら、それはとても寂しいことです。海外ではプレゼントの中身ではなく、サンタさんが来たこと自体を感謝する文化なのです。プレゼントが高価なものだとか、頼んだものと合っているかどうかなんて、あまり重要ではありません。

↑プレゼントの中身のことばかり考えていました……。反省です。

Answer4.サンタさんが喜ぶ3点セットを用意しましょう

――クリスマスの過ごし方、いろいろ勘違いしていたようです。正しい過ごし方を教えていただけますか?

はい、喜んでお伝えしますね!
<正しい過ごし方 その1>
クリスマスは家族と一緒に過ごしましょう。ツリーの飾り付けや、お菓子をお母さんや、兄弟と一緒につくるのがいいですね。一緒に作業することで家族の絆を確かめ合えます。そうそう、ビスケットとあたたかいミルクの準備もお忘れなく。サンタさんはこの組み合わせが大好きです!

<正しい過ごし方 その2>
子どもたちは、サンタさんへの手紙を書きましょう。「◯◯というゲーム機本体がほしいです」というようなおねだりの手紙は読んでもあんまり楽しくないので、「サンタさん来てくれるかな?」とワクワクして待っているその気持ちや、どれだけいい子だったか1年間の自慢話なんかを手紙に書いてくれるとうれしいです。

↑1年を振り返りながら書くサンタさんへの手紙。この作業は大人にも必要そうです。

<正しい過ごし方 その3>
枕元にビスケットとミルク、サンタさんへの手紙を置いて布団に入りましょう。サンタさんはみんなが寝静まった夜中に活動します。早く寝た方がいいことも早く訪れるかもしれませんよー。

↑ビスケット、ミルク、手紙。サンタさんが喜ぶ3点セットを枕元に用意。

↑朝起きてビスケットやミルクを食べた形跡があれば、それはサンタさんが来た証です。

Answer5.「サンタさん、ありがとう」この言葉が聞けたら最高です

――サンタさんは夜中にこっそり来て黙って帰っていきますよね?サンタさんが来てくれた喜びは、どのように伝えればいいのでしょう?

サンタさんは見返りを求めません。みんなが笑顔になってくれたらそれでいいのです。でもちょっとだけ、この場を借りて希望を言うとすれば、「プレゼントありがとう」よりも「サンタさんありがとう」と言ってもらえる方が100倍うれしいなぁ。子どもたちの手紙にその言葉が書いてあると、夜中どんなに忙しくても元気になれます。さぁ、みなさん、もうすぐクリスマスですよ。クリスマスの正しい過ごし方を参考にして、家族と一緒に心豊かなクリスマスを過ごしてくださいね。

↑いい子にしていたらサンタさんはきっと来てくれます。

おまけ.わたしがサンタさんを続ける理由

グリーンランド国際サンタクロース協会、公認サンタクロース日本代表のパラダイス山元です。ここからは少し私自身の話をしようと思います。私が公認サンタクロースの試験を受けたのは35歳のとき。日本の風変りなクリスマスの習慣を嘆く北欧の国の人たちから、「公認サンタクロースになって、クリスマスの正しい過ごし方を広めてほしい」と打診されたことがきっかけです。なぜパラダイス山元に?とみなさんお思いになるでしょう。はい、私もそう思います。公認サンタクロースの試験に受かったときも大変だっただけで、あんまりメリットのない大役を引き受けちゃったなー、などと思っていました。

そんな私ですが、公認サンタクロースに任命されたからにはきちんと活動しなくてはいけません。毎年、世界サンタクロース会議に出席したり、小児病院や福祉施設を訪問したり。「クリスマスは何をする日なの?」と疑問を持つ子どもたちや、大人のためにお話をしたりスピーチをしたり、意外にも年間を通して結構スケジュールが詰まっています。でも、病院に入院していてクリスマスを家族と一緒に過ごすことができない子どもたちの病室を事前に訪問すると、みんな明るい笑顔を見せてくれるんだな。「サンタさんだー!」って駆け寄ってきてくれたりね。こちらはただそこにいるだけなんですが、子どもたちの笑顔を通して心が温められたというか、公認サンタとしての使命を肌で感じることの連続でした。今では子どもたちに会うことが楽しみで仕方ありません。

子どもたちから教えられたことも、たくさんあります。ノルウェーの小児病院を訪問したときのこと。女の子が「今年は手袋以外のものくれる?」と言ったんです。私は驚きました。ノルウェーで出会う子どもたちは、自分がいかにいい子だったかの猛アピールはしますが、プレゼントのおねだりすることはなかったからです。でもその後、女の子はこう続けました。「私は去年の手袋で十分。だからもしお願いできるのなら、お母さんに何かあげたいの」と。女の子は去年もらった手袋がお母さんの手作りだとわかっていました。お母さんのために何かしてあげたいけど、自分は手が動かせない。だからサンタさんにお願いしてみようと思ったのだそうです。胸がこみ上げてきました。家族を思いやる気持ち、感謝する気持ち。その素晴らしさと、それこそがクリスマスの精神であるということを、恥ずかしながらこの女の子によって気づかされたのでした。

寂しことに、日本のクリスマスは「思いやりの気持ち」というクリスマスの精神がそっちのけになっているように感じます。正しいクリスマスの過ごし方を伝えることは私の使命であると思っていますが、実現させるには大人のみなさんの協力が必要です。今年のクリスマス、まずはビスケットとミルクとサンタさんへの手紙を用意して、家族みんなで楽しむクリスマスを実践してみてはどうでしょう?なにもかも手作りでなくたっていいんですよ。少しずつでも、みんなと一緒に、日本のクリスマスをもっと素敵にしていくことができればいいですね!

  • 海外での隠居生活を夢見る妄想系ライター

    丸山 愛